ミヤマスミレ(Viola selkirkii)の学名の「Viola selkirkii」は、19世紀のスコットランドの植物学者トーマス・セルカークにちなんで名付けられました。 日本語名の「ミヤマスミレ」はその生育環境を表しています。「深山」を意味する「ミヤマ」と、スミレ科の植物であることを示す「スミレ」が組み合わさったものです。 ミヤマスミレの起源については、遺伝的な研究が進んでおり、近縁種との関係や分布域の拡大・縮小が明らかにされつつあります。今後の研究によって、さらに詳しい情報が得られることが期待できるでしょう。 ミヤマスミレは、特に高山植物として知られている、北アメリカやヨーロッパ、アジアの寒冷な地域に分布しているスミレ科スミレ属に属する多年草です。 葉は長さ3-8cmで、卵形から広卵形で、先端は鋭く、基部は心形になっているのが特徴です。また、葉の縁には鋸歯があり、葉柄は長く、葉の裏側には毛が生えています。 花期は5月から6月にかけてで、紫色の花を咲かせます。花弁は5枚で、下側の花弁には黄色い斑点があり、花径は約1.5cmです。果実は蒴果で、長さ1-1.5cmの楕円形をしており、熟すと2-3個の種子を含んだ部分に分かれるのが特徴です。 ミヤマスミレは、森林や草地、沼地などの環境でよく見られます。
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