ウリクサ(Torenia crustacea)は湿地や水辺、山地の林縁などに生育している一年草で、日本では主に九州地方から沖縄県にかけて分布しています。ウリクサには利尿作用や解熱作用があるとのことで、薬用植物として民間療法で利用されています。 ウリクサの茎は直立し高さは20〜50cm、葉は対生し、長さ3〜8cm、幅1〜3cmの卵形、先端は鋭く縁には鋸歯があります。茎の先端に総状花序をつけ、花冠は筒状で長さ約2cm、先端は唇形でしょう。花期である7〜9月に青紫色の花を咲かせます。 ウリクサの種子は果実が熟すと弾け飛び周囲に散布されるため、生育環境に適応しやすい植物であると言えるでしょう。 ウリクサ(Torenia crustacea)の起源はインドや東南アジアにあり、日本では沖縄県を中心に自生しています。 ウリクサの学名「Torenia crustacea」は、スウェーデンの植物学者カール・ツンベリが命名しました。彼は、18世紀後半に東南アジアを調査し、多くの植物を分類した人物です。 ウリクサの花が甲殻類のような形状をしていることから、ギリシャ語の「torenia(穴を持つ)」とラテン語の「crustacea(甲殻類)」を組み合わせて名付けられました。 日本名「ウリクサ」は、沖縄の方言で「ウリ(瓜)」と「クサ(草)」を組み合わせた言葉です。沖縄では、ウリクサの葉を食用として利用しており、その用途に由来しています。 また、ウリクサは英語圏では「Bluewings」という名前で親しまれており、ウリクサの花の青紫色の花弁が翼のように広がっていることから名付けられました。
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