ヨモギギク(Tanacetum vulgare)は、ヨーロッパやアジアの温帯地域に自生しています。 茎は直立していて、50-150センチ程の高さに成長し、葉は羽状に深く裂け、緑色の表面と白っぽい裏面を持っているのが特徴です。 夏から秋にかけて、黄色い小さな花を密に咲かせます。 花は複数の頭状花序が集まって、直径約6ミリメートルの球状の花序を形成しています。 この植物には虫除け効果があり、昔から家畜の寝床に敷かれたり、虫よけとして携帯されていました。 また、ハーブティーやエッセンシャルオイルとして現在でも利用されることがあります。 ただし、毒性もあるため、過剰摂取による中毒症状には注意が必要で、妊娠中の方は摂取を避けることが推奨されています。 ヨモギギクの起源は、ヨーロッパや西アジアにあるとされており、古くから薬草として利用されていました。 学名の「Tanacetum vulgare」は、ラテン語で「普通のタナセット」という意味で、タナセットは古代ローマ時代から薬草として利用されていた植物の一種です。 日本にも自生していますが、もともとは外来種であると考えられており、江戸時代にはすでに日本に存在していたとされ、その後全国各地に広がっていったとみられています。 名前の由来は、葉の形状がヨモギに似ていることから、ヨモギとギク(菊)を組み合わせたものとされています。
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