ノゲシ(Sonchus oleraceus)は、アジア地域やヨーロッパ、アフリカなど世界各地に分布しており、日本では、道端や畑などの雑草としてよく見かけることがあります。 直立した茎は高さ30-100cm程度に成長し、互生した葉が羽状に深く裂けています。葉の縁には鋭い鋸歯があり、触ると痛いこともあるので気を付けましょう。 また、夏から秋にかけて、頭状花序で径1-2cmほどの、黄色い小さな花が集まって咲く様子が、華やかな印象を与えます。 その後、痩果で長さ2-3mmほどの果実が実りますが、その先端に冠毛があり、風に乗って遠くまで飛んでいけることが、広範囲における分布につながっています。 ノゲシ(Sonchus oleraceus)は、日本には江戸時代初期に伝来したとされ、その起源は地中海沿岸地域で、古代ギリシャやローマ時代から食用や薬用として利用されていました。 葉の形がノギス(鋸)に似ていることから、ノギスをもじってノゲシと呼ばれるようになったと言われています。 また、学名のSonchus oleraceusは、ギリシャ語でキク科の植物を指す「sonchos(スンコス)」と、ラテン語で野菜や食用植物を意味する言葉「oleraceus(オレラケウス)」に、由来しています。
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