ヒメウズ(Semiaquilegia adoxoides)は、日本をはじめとする東アジアの山地に自生しています。4月から6月にかけてが花期にあたり、紫がかった白い花を咲かせます。 葉は3回羽状複葉で、小葉は3つに分かれ、縁に鋸歯があるのが特徴です。茎の高さは20〜40センチ程度で、地味ながらも繊細な美しさが魅力の植物です。 その独特の姿から、園芸愛好家の間で栽培されることがあります。日本では比較的珍しい種類で、自然界ではあまり見かけることがありません。 ヒメウズは、主に日本や中国、朝鮮半島に分布しています。学名は、ラテン語で「半水生のアドックス様」を意味しています。 起源は、おおよそ1000万年前の新第三紀にさかのぼるとされている植物です。その頃の日本列島は現在よりも温暖な気候で、多くの植物が繁栄しており、そのような環境の中で進化し、現在の姿になったと考えられています。 また、日本の固有種であるとされていますが、中国や朝鮮半島にも分布していることから、これらの地域との間で遺伝子交流があったと考えられるでしょう。
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