ミツバツチグリ（三葉土栗）

ミツバツチグリ（Potentilla freyniana）の原産地は日本で、特に北海道から東北地方にかけて自生しています。 高さが10-30cm程度と小型で、地面を這うように広がります。3枚一組の葉の形状から「ミツバツチグリ」と呼ばれるようになりました。 春から初夏にかけて、黄色い5弁の花を咲かせます。花弁はやや丸みを帯びているのが特徴です。花の直径は約1cmと小さく、色は黄色で中心部には多数の雄しべがあります。ミツバツチグリの花は美しく、形状が独特なので、庭や公園によく植えられています。 ミツバツチグリは、日当たりと水はけの良い場所を好みます。寒さに強く育てやすい植物です。ただし、湿度が高いと病気になりやすいため、水やりは適度に行うことが大切です。 また、春に種をまいて増やせます。種子は小さく、黒色をしています。

ミツバツチグリ（Potentilla freyniana）は、春から初夏にかけて開花します。日本での見ごろは、5月から6月です。 開花する時間帯は特にありませんが、日中の光を好む傾向があります。開花までにかかる期間は、種子をまいてから約1年程度とされています。 花を長く咲かせるためには、適度な水分と日当たりを確保し、適切な剪定をし、寒さから保護することが重要です。

ミツバツチグリは、適度な湿度を好む植物で、水やりは土壌が乾いたら行うのが基本です。水やりの際は、根元に直接水を与えるのではなく、鉢の底から吸い上げるようにすると、根腐れを防ぐことができます。 夏季は水分が蒸発するので、1日に1回、朝か夕方にたっぷりと水を与えましょう。 一方、冬季は生育が鈍化し、あまり水分を必要としません。2~3日に1回程度、土壌が乾いたら水をあげます。

ミツバツチグリは、やや酸性から中性（pH6-7）で、排水性が良い土壌を好みます。 秋には冬越しを助けるためにリン酸やカリウムを多く含む肥料を与えると良いでしょう。春には成長を促すために、窒素を多めに含む肥料を与えます。 肥料は季節ごとに2-3回程度与えます。過剰な肥料は根を傷つける恐れがあり注意が必要です。

ミツバツチグリは、日当たりの良い場所を好みますが、強い直射日光は避け、半日陰の環境が最適とされています。30℃以上の高温は避けるべきで、20℃前後が最適な気温とされています。 寒さに強いので、霜や雪に覆われない環境ならば冬季でも屋外での生育が可能です。冬は日当たりの良い室内に置くほうが管理が楽でしょう。 高温と強い日差しを避けるため、夏には日陰に移動させましょう。1日あたりの最適な日光時間は、4時間から6時間程度とされています。ただし、日照時間が長すぎると葉焼けの原因となります。

ミツバツチグリは、特に剪定や切り戻しを必要としません。しかし、もし成長が旺盛で手入れが必要な場合は、春の新芽が出る前の早春に剪定します。 剪定の手順は、まず枯れた枝や病気の枝を取り除きます。次に、長すぎる枝を適度な長さに切り戻し、全体の形を整えます。 剪定後は、剪定した部分が病気に感染しないように注意し、必要に応じて消毒しましょう。水やりを控えめにして、植物がストレスから回復するのを助けます。

ミツバツチグリは、鉢植えにしたほうが、地植えよりも管理が容易です。 植え付けの時期は春で、水はけの良い土壌を用意してあげましょう。鉢底に軽石や鹿の子石を敷き、その上に腐葉土と赤玉土を1:1の割合で混ぜた土を入れます。その中に苗を植え、表面に苔を敷くと見栄えが良くなります。 寄せ植えには、ミツバツチグリと同じく日当たりの良い場所と水はけの良い土を好む植物を取り合わせます。例えば、ハツユキソウやハコネウツギなどが相性が良いです。 植え替えは2年に1回、春に行います。新しい鉢には同じように軽石や鹿の子石を敷き、腐葉土と赤玉土を混ぜた土を入れてから植え替えます。

ミツバツチグリは、種まきや株分けによる繁殖が可能です。春に種をまき、種子を蒔いた後はビニールなどで覆って湿度を保ちます。発芽には20℃前後の温度が適しています。 株分けで増やす場合は、春または秋に行いましょう。株を掘り上げてから、根元を切り分けて新たな株を作ります。 種まきでは発芽率が低いですが、株分けなら確実に新たな株を得ることができます。種まきに比べて成長が早く、短期間で大量に増やすことができるのもメリットです。