ヤナギタデ(Persicaria hydropiper)の起源はユーラシア大陸にあり、アジア地域やヨーロッパ、北アメリカにも広がっています。日本でも古くから自生しており、全国各地で見ることができます。 学名「Persicaria hydropiper」は、ラテン語で「水辺の桃」という意味です。これは、その生育環境や葉の形状が桃に似ていることから名付けられました。 各地で異なる名前で呼ばれており、英語では、湿地や水辺に生育することが多い特徴から「Water pepper」や「Smartweed」とも呼ばれています。また、日本名の「ヤナギタデ」は、柳のような細長い葉を持つことから名づけられたそうです。 ヤナギタデ(Persicaria hydropiper)は、日本における湿地や水辺、田んぼなどで育ちます。ほかにもアジアやヨーロッパ、北アメリカに分布しているのが特徴です。 茎は直立または斜めに伸び、30-80cmの高さにまで成長します。葉は長楕円形で、先端が尖り、葉のフチがのこぎり型になっているのも特徴と言えるでしょう。また、葉の表面には点状の腺毛があり、触ると水胡椒のような刺激臭がします。 花期は7月から10月で、茎の先端に穂状花序をつけ、小さな白から淡紅色の花を咲かせます。花の形は5弁で、径は約2mmです。果実は扁平な三角形で、黒褐色をしています。 ヤナギタデには、抗菌作用や抗酸化作用があるとされ、民間薬として利用されることもあります。 また、北アメリカやオーストラリアでは、水生生物の生息環境を悪化させる外来種として問題視されています。
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