ネコノヒゲ（猫の髭）

ネコノヒゲ(学名「Orthosiphon aristatus」)は、長い花柱が猫の髭を思わせることからこの名前がつきました。原産地は東南アジアで、日本では主に観賞用として栽培されています。 この植物は、薬用植物としても知られており、特に葉部分には利尿作用や抗菌作用があるため、健康茶として利用されています。 種まきや株分けで増やすことができるので初心者でも手軽に栽培できますが、冬季の管理には注意が必要です。 種類や品種は、特に多くは知られていませんが、一般的には白花種と紫花種の2種類が主流です。 花期は夏から秋にかけてで、白から淡い紫色の花を咲かせます。実については特に目立った特徴はありません。 高さが60cmから1m程度に成長し、日当たりと水はけの良い場所を好みます。また、耐寒性は弱いので、冬季は霜よけ対策をおすすめします。

ネコノヒゲは、自身が持つ薬効から来ている「健康」「長寿」などの花言葉を持ちます。 その中でも、葉が健康茶として利用されることから来る、「健康」が代表的な花言葉です。

ネコノヒゲの見頃の時期は、7月から9月で日本では夏から秋にかけて開花します。 開花のサイクルは年に1回で、一度咲いた花は数日で散ってしまいます。開花までの期間は種まきから約3ヶ月程度です。 日当たりを確保し、適度に水を与えることが花を長く咲かせるコツです。また、枯れた花をこまめに摘むことで、次の花が咲きやすくなります。

ネコノヒゲは、乾燥に強い植物ですが、水やりはしっかりと行いましょう。根腐れを防ぐため、水は根元に直接与えるのではなく、鉢の底から吸い上げるようにしてください。 春から秋にかけては、土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。特に夏場は、毎日水を与えることをおすすめします。 冬季は、水を控えめにし、土壌が乾燥したら少量の水を与えるのがポイントです。適切な水やりの頻度は、土壌の湿度や気温によりますが、一般的には週に2～3回程度となります。

ネコノヒゲは、水はけが良く、酸性から中性の土壌が理想的です。また、肥沃な土壌を好むため、有機質肥料を適度に与えてください。 根腐れを防ぐため、水はけが良い用土を選ぶことをおすすめします。 成長期にあたる春から夏にかけては、肥料を1ヶ月に1回程度与えると良いでしょう。 休眠期に入る秋から冬にかけては、肥料の与えすぎに気を付けてください。

ネコノヒゲは、日当たりの良い場所を好み、日照量が多いほどより良い成長を見せる植物ですが、真夏の強い日差し、特に午後の直射日光は避けるべきです。適度な日陰がある場所が最適と言えます。 最適な日光時間は、1日あたり4～6時間です。これ以上の日光を浴びると、葉焼けの原因となる可能性があるので注意してください。 また、ネコノヒゲは暑さに強い植物で、最適な気温は20℃～30℃とされているため、夏場でも屋外での育成が可能です。 しかし、冬場は寒さに弱いので、冬季は室内での管理し、霜や冷たい風から保護するようにしましょう。

ネコノヒゲは、枝が密集している場合や、花が終わった後に剪定や切り戻しを行うことで新たな芽吹きを促すことができます。 新芽が出る前の春から初夏にかけてが剪定の最適な時期です。また、花が終わった後にも行うことで、次の花付きを良くすることができます。 まず枝を見て、枯れた部分や病気の部分を見つけそれを切り取り、その後、全体の形を整えるように切り戻しましょう。この時、剪定した部分が病気にならないように、消毒を行うことが大切です。 剪定後は、水やりを適度に行い、肥料を与えてください。

ネコノヒゲは、鉢植えと地植えどちらでも栽培することができますが、鉢植えの方が管理しやすい植物です。 さらに、この植物は寄せ植えにも適しているので、他の草花と一緒に植えることで見栄えが良くなりますが、他の植物とのバランスを考え、ネコノヒゲが主役にならないように配置することをおすすめします。 鉢植えする場合は、鉢の底に石や鹿の子を敷き、排水性の良い土を使用すると良いでしょう。 春から初夏にかけてが植え付けの最適な時期です。この時、株の間は30cm程度開けて植えるのがポイントです。植え替えは2年に1回、春に行ってください。

ネコノヒゲの増やし方は、種まきや株分け、挿し木がありますが、最も手軽で成功率が高いのは株分けです。理由は、既に成長した株を分けるため、新たに根を出す必要がないことと、病気や害虫からの抵抗力も既に持っているからです。 株分けは、春または秋に行います。その際、株を2つ以上に分けて植え替えてください。 種まきは春に行うと良いでしょう。種を蒔いた後は湿度を保つためにビニールなどで覆ってください。芽が出るまでに約1週間かかります。 挿し木は夏に行いましょう。新芽を切り取り、水や土に挿して根を出させます。 収穫は花が咲き終わった後、茎と葉をまとめて切り取り、乾燥させましょう。乾燥後は保存容器に入れ、湿度の低い場所で保存してください。

ネコノヒゲ（Orthosiphon aristatus）は、過湿により発生し、根の部分が腐ってしまう根腐れ病や、葉や茎に吸着し、植物の生育を阻害するアブラムシやカイガラムシに感染しやすい植物です。 これらの病害虫を防ぐためには、日当たりを確保し適切に水を与えることが大切と言えます。特に、水やりは土が乾いたら行い、排水性の良い環境を作るよう心掛けてください。 害虫が発生した場合は、早めに駆除しましょう。市販の殺虫剤を使用するか、自然敵を利用する方法があります。