コマツヨイグサ(Oenothera laciniata)は北アメリカ原産の植物で、アメリカ大陸に分布しています。とくに、アメリカ合衆国の南東部から中西部にかけての地域に自生しており、なかでも、アパラチア山脈周辺に多く見られます。 日本では江戸時代に渡来し、その後全国各地に広がりました。現在、コマツヨイグサは、日本をはじめとするアジア地域やヨーロッパなど、世界各地で栽培されています。 また、コマツヨイグサの学名のOenothera laciniataは、ギリシャ語の「οἶνος(ワイン)」と「θηρίον(野獣)」に由来し、その名の通り、ワインのような香りを持つことから名付けられました。 コマツヨイグサの和名「コマツヨイグサ」は、葉の形状が小松の葉に似ていることから、「コマツ」と名付けられ、また、茎が他の植物に巻き付いて成長する性質から、「ヨイグサ」という名がつけられました。この名前は、日本での分類学上の呼び名としても定着しています。 コマツヨイグサ(Oenothera laciniata)は、主に九州地方から関東地方にかけて自生している一年草です。 成長すると、高さ30-80cm程度に育ち、茎は直立し分枝が少ないのが特徴で、葉は長楕円形、縁に鋸歯があり、互生しています。 花は黄色で、径約2-3cmです。花弁は4枚で先端が2裂することが多く、6月から9月にかけて花が見られるでしょう。その美しい黄色い花は、風景を彩る存在として親しまれています。 果実は細長い蒴果で長さは2-3cmほど、種子は黒褐色で細かい突起があり、風によって遠くまで飛ばされることがあります。 コマツヨイグサの属するアカバナ科の植物は夜間に花が開くものが多いですが、コマツヨイグサは昼間に花が開くのが一般的です。そのため、昼間に活動する昆虫によって受粉が行われます。
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