シモツケコウホネは、日本固有の水生植物です。学名はNuphar submersaです。湖沼部などの静かな淡水域に自生しています。 大型の浮葉を持ち、春から夏にかけて黄色い大輪の花を咲かせます。花径は5-10cmほど。葉の裏面は赤褐色をしていて特徴的です。花は水面に浮かぶため、遠くからでも目立ちます。 栄養繁殖能力が高く、塊茎から新芽を次々と出して増殖します。成長が早く、1m以上にもなる大型種です。成熟した実は水中で種子を形成し、分散します。 清らかな水質を好み、栄養塩の高い水域では生育が悪くなります。生育場所の富栄養化や汚染が進むと衰退していきます。絶滅危惧種に指定されており、生育環境の保全が必要です。 水辺の景観を代表する存在ですが、近年では開発などで生育地が減少しています。大切な水辺のシンボルとして、保護する意識が高まることが期待されます。
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