サツマイモ（薩摩芋）

「サツマイモ」の原産地は中南米で、特にペルーとエクアドルの間の地域が起源と言われています。 地下茎を食用にする植物です。 和名の由来は、ポルトガル人が16世紀に日本に持ち込んだ際、薩摩藩が栽培を進めたことから「サツマイモ」とな呼ばれるようになったとされています。 花は色は淡いピンク色で、ヒルガオに似た形をしています。 地下茎部分は、長さ30cm程度、直径5cm程度に成長します。 乾燥に強く、多湿を好むので、水はけの良い土壌に植え、日当たりの良い場所で生育すると良いでしょう。 サツマイモには多くの品種が存在し、それぞれ色や形状・味が違います。 「紅あずま」は赤紫色の皮と黄色の肉質で、甘みが強い品種です。 「安納芋」は黄金色の肉質と独特の甘さが特徴で、焼き芋に非常に合います。

「サツマイモ」には、「長寿」「健康」「豊饒」などの花言葉があります。 栄養価が高く、長期保存ができることが由来とされています。 特に「健康」は、ビタミンやミネラルを豊富に含み、健康維持に役立つことを示しています。 サツマイモは、11月22日の誕生花です。 風水の世界では、家族の健康を守り、豊かな収穫をもたらすのでサツマイモを家に置くと良いとしています。

サツマイモ（Ipomoea batatas）の開花は、日本では夏から秋にかけてです。7月から9月が最も見頃でしょう。開花のサイクルは年に1回で、一日だけ咲く花として知られます。 植え付けから約2ヶ月程度で開花します。 適度な水分と日照時間・25度前後に保つ温度管理をすることで、花を綺麗に咲かせることができるでしょう。

サツマイモは、適度な水分を好むので、土壌が乾燥しないように注意しましょう。 特に植え付け後の水やりは、毎日行ってください。 夏季は高温により水分が蒸発しやすいため、1日に2回、朝と夕方に水やりを行います。 冬季は1日に1回、または2日に1回の水やりに減らしましょう。 過度な水分は根腐れを引き起こすので、指などで土壌の湿度を確認し、表面が乾いている場合に水やりをします。 一度に水を大量に与えず、少しずつこまめに与えた方が良いでしょう。

サツマイモは、pH（5.5～6.5）酸性から中性で、排水性が高い土壌を好みます。 有機物を豊富に含む堆肥や腐葉土が適しています。 肥料は、植え付け時に一度施すだけで良いでしょう。 窒素・リン酸・カリウムをバランス良く配合した化成肥料を与えましょう。 肥料は適量を心掛け、与え過ぎは避けてください。

サツマイモは、日当たりの良い場所を好むため、直射日光は1日に6時間以上が理想です。 日当たりが足りないと、成長が遅くなり収穫量も減少してしまいます。 暖かい気候を好む植物で、20℃～30℃が最適な生育温度です。 高温に強いので、35℃以上の気温でも生育します。水分供給をこまめに行いましょう。 冬季の寒さには弱く、霜が降ると葉が枯れます。 寒冷地では、春先の植え付け時に霜が降りると生育しなくなってしまうので、霜よけ対策をしてください。 冬季には収穫を終える植物ですが、地上部のみを刈り取って、地下部のイモを地中に残し、春に再び芽吹かせることも可能です。

サツマイモは、自然の形状のままで育つ植物なので、剪定や切り戻しを必要しません。 剪定等は行わない方が良いですが、株同士の間隔の保持には気を付けてください。 収穫後の蔓（つる）は、置いておくと病害虫の発生源となるので、すぐに処分しましょう。 また、サツマイモの栽培においては、適切な間隔を保つことが重要です。適切な間隔を保つことで、根の成長を促進し、収穫量を増やすことが可能となります。

サツマイモは、鉢植えでも育てられますが、地植えと比べると収穫量は少なくなる傾向があります。 鉢植えにする場合は、、直径30cm以上の鉢を用意します。 鉢底には排水の良い資材を敷いて、その上に培養土を入れ苗を植えてください。 日当たりの良い場所に置いて育てます。 植え付け後は、水分と日当たりを適切に管理しましょう。 土が乾いたらたっぷりと水をあげるようにします。 寄せ植えに使う植物ではありませんが、もし寄せ植えに使いたい場合は、他の植物との相性を考える必要があります。成長が早く、根が成長し他の植物を圧迫するので、同じように早く成長する植物と一緒に植えると良いかもしれません。

サツマイモは、種まきでは繁殖させず、芋を植えて増やします。根茎から新しい芽を出す性質を持っているためです。 春になったら、前年に収穫した芋を半分に切って、地面に植えてください。 芋の上部に芽が集まっているため、芋の切り口から反対側を上に向けて植えましょう。 乾燥に注意しながら水分を与えて育てます。 収穫は秋、葉が黄色くなったら掘り起こしましょう。

サツマイモには、ツルハムシやノミバエ・ハダニなどの害虫がよくつきます。 葉を食害し、成長を阻害する害虫です。 黒腐病やウイルス病にもかかりやすいです。 黒腐病は根に黒い斑点ができ、最終的には全体が腐ります。 水分と日当たりを充分に与え、湿度管理をすることで予防できます。 早期に発見するため定期的な観察も行いましょう。