「トラキチラン」の原産地は広範囲にわたり、日本だけでなく北半球の温帯から亜寒帯に分布しており、日本では北海道から九州までの山地に生息している植物です。ギリシャ語の「epi」(上に)、「pogon」(ひげ)、「aphyllon」(葉のない)から学名は「Epipogium aphyllum」と言われています。 この植物は、葉はありません。理由は、光合成を行わず、菌類から栄養を得る菌従属植物で、地下で生活し、花を咲かせる時だけ地上に姿を現すという非常に特異な生態を持つためです。 自然環境でのみ生育するため、観賞用として栽培することはほとんどありません。また、種子は非常に小さく、肉眼ではほとんど見えないのが特徴です。 花期は夏の7月から8月にかけてで、約2cm程度の白色の花が咲きます。花の形状は特異で、下向きに咲き、唇弁が大きく発達しています。
0
0