コモウセンゴケ(Drosera spatulata)は、主にオーストラリア、ニュージーランド、中国南部、日本などの湿地や湿った岩場に生育してるモウセンゴケ科に属する多年生の食虫植物です。 特徴的なのは、小さな昆虫を捕らえるため、粘液を分泌する線毛が密生している葉です。その葉で捕らえた昆虫は、粘液によって動きを封じられ、消化酵素を分泌して栄養分を吸収します。 葉はロゼット状に広がり、長さ約1cmの扁平な葉柄があり、その先端には幅広い楕円形の葉身がついています。 葉にある粘着性の特徴は、栄養が乏しい環境で生き抜くための適応であると考えられています。 花期は春から夏にかけてで、高さ10-20cmの花茎を伸ばし、その先に直径約1cmの白い花が咲きます。花は5枚の花弁で構成され、花弁の先端は丸みを帯びているのも特徴の一つです。 コモウセンゴケは、その特徴的な食虫植物としての姿から、観賞用として栽培されることもありますが、湿度や水質に敏感であるため、栽培には注意してください。 コモウセンゴケ(Drosera spatulata)の起源は、おおよそ2000万年前のオリゴセン時代にさかのぼるとされています。 コモウセンゴケの名前の由来は、ラテン語で「へら状の」を意味する「spatulata」という言葉から来ており、これは、この植物の葉がへら状に広がっていることにちなんで名付けられたものです。
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