アメリカノウゼンカズラ(Campsis radicans)の起源は、北アメリカ南東部です。アメリカ南東部の湿地や河川沿いの森林など、水分に富んだ環境に自生しています。 19世紀にヨーロッパに紹介され、その後明治時代に日本にも渡来し、観賞用として栽培されていたようです。日本名である「ノウゼンカズラ」は、中国原産のノウゼンカズラ(Campsis grandiflora)との類似性から名付けられましたが、この2つは別の種であるため注意が必要でしょう。 庭園や公園などでよく見かけますが、その繁殖力の強さから、日本では外来生物法により特定外来生物に指定されており、栽培や移植が制限されている地域もあります。 アメリカノウゼンカズラ(Campsis radicans)は、夏に美しいオレンジ色の花を咲かせる北米原産の落葉樹です。その美しい花と強い生命力から、庭や公園などでよく見られ、日本では、観賞用に栽培されることが多い植物となっています。 高さ10m以上にもなる強いつるで、他の植物や建物に巻き付いて成長します。葉は長さは20-30cmほどの羽状複葉で、対生しているのが特徴です。 花は筒状で長さ約8cm、幅約5cmの大型で、花冠は5裂し、先端が反り返っています。花色はオレンジから赤色で、花序は円錐状になり、長さは15-30cmほどです。 開花時期は6月から9月で、花は蜂や蝶などの昆虫を引き寄せ、受粉を促します。果実は長さ約15cmの薄い莢果で、熟すと中から多数の種子が飛び出します。 強い生命力を持っているため、庭木として植える際には、周囲の植物への影響に注意が必要でしょう。剪定を怠ると、壁や塀に絡みついて隣の敷地に伸びるということも少なくありません。
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