アケビは、「Akebia quinata」という学名を持つ、日本を含む東アジア原産のつる性の落葉低木です。春には淡紫色の花を咲かせ、秋がやってくる頃には紫色の実をつける植物です。 アケビは、小さな5つの葉が集まって1つの葉のように見える特徴のある葉を持ちます。この特徴的な葉から、五叶木(ゴヨウボク)とも呼ばれています。 また、アケビの実は、10cmほどの長さで、中に詰まっているのは黒い種と白い果肉です。この果肉は甘みがあり、食べられます。 アケビは、日本の山野に自生していて、日が良く当たり水はけの良い環境を好みます。また、強い生命力を備えた植物なので、育てやすいと言えるでしょう。
アケビ(木通)
- 学名
- Akebia quinata
基本情報
- アケビ 科 Akebia 属 アケビ(木通) 種
- Lardizabalaceae > Akebia > Akebia quinata
- 83%
- 完成度
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- つる性植物
- 草丈・樹高
- 1000cm ~
- 花の色
紫
- 葉の色
緑
- 開花時期
- 4月
- 日当たり
日向 午前から午後にかけて長時間日光が当たる場所 半日陰 木の木陰、もしくは午前・午後のどちらかが日陰となる場所 日陰 直射日光が当たらない場所
- 日向
- 耐寒性ゾーン
各植物がどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標です。 各植物のゾーンを知ることで屋根のない地植えで育てた際の耐寒温度を把握できます。 2:-42.7~-40.0 3:-39.9~-34.4 4:-34.3~-28.9 5:-28.8~-23.3 6:-23.2~-17.8 7:-17.7~-12.2 8:-12.1~-6.7 9:-6.6~-1.1 10:-1.0~4.4 11:4.5~10.0
- 4
- 耐寒性
- やや強い
- 耐暑性
- 普通
- 原産地
- 日本、中国、朝鮮半島
- 成長速度
- 早い
アケビ(木通) (Akebia quinata)の特徴
概要
花言葉
アケビは、「忍耐」「秘密の愛」「独立」などの花言葉を持ちます。これらの花言葉はアケビが持つ特性から連想されるもので、中でも「秘密の愛」は、葉と葉の間に隠れて花が咲く情景から考えられた花言葉です。 そして、アケビは9月16日の誕生花で、この日に生まれた人にプレゼントすると良いと言われています。風水では、アケビは健康運を高めたり家庭円満などに効果があると考えられています。
アケビ(木通) (Akebia quinata)の栽培時期・カレンダー
栽培時期・カレンダー
アケビの開花は、春の初めから夏の初めにかけて見られます。具体的に、最も見頃になるのは4~6月頃です。 開花までには、種を植えてから約2年ほどの期間を要します。開花のサイクルは1年に1回で、春になると一斉に花を咲かせます。 また、長く花を咲かせるためには、適度な日当たりと水分を保つことがポイントです。また、冬季には霜よけをすることをおすすめします。
アケビ(木通) (Akebia quinata)の育て方
水やり
アケビは、適度に湿度がある環境を好み、特に生育期間中の春から夏頃には、土壌が乾かないように気を付けなければなりません。この期間は、土壌の表面が乾燥したらすぐに水やりをしますが、その頻度は週2~3回程度が理想的です。 一方、秋から冬頃には、水やりの回数は抑えて、土壌が乾いた状態を保つことが大切なポイントです。この時期は、週1回ほどの水やりが適していると言われています。 また、水やりの量は、土壌の状態や鉢の大きさによって異なりますが、一般的には、土壌全体が湿るくらいに水を与えると良いと言われています。ただし、水の量が多すぎるとは根腐れが生じてしまうことがあるため、注意が必要です。
土壌・肥料の管理
アケビは土壌の選択性は低いですが、土壌環境には水はけの良い砂質土壌や腐葉土がぴったりで、5.5~6.5のpHが理想的とされています。 肥料については、春から夏頃に、10-10-10のバランスの取れた化成肥料を月1回施すのがおすすめです。また、冬の寒さに強くなるため、秋にリン酸やカリウムを多く含む肥料を施すと良いでしょう。 水やりは、土壌が乾燥したら十分に与えてますが、中でも夏場は乾燥に気を付けなければなりません。
日当たり・気温の管理
アケビは、日が良く当たる環境を好みます。しかし、強い日差しには少し弱いため、直射日光が当たると葉焼けが生じる可能性があります。 そのため、半日陰や日陰でも育つことできて、1日のうち半分ほどの日照時間が理想的です。また、アケビは強い耐寒性を備え、冬季でも寒さによってダメージを受けにくい性質があります。 しかし寒冷地では、冬季の日照時間が短くなってしまうので、日が良く当たる場所で育てて冬季の日照不足を補うことがおすすめです。また、耐暑性は少し弱く、特に高温多湿の環境では病害虫が生じていないか気を付けなければなりません。 アケビを育てる際は15~25℃が最も適した気温で、この範囲内の気温の中であれば元気に育つでしょう。夏越しする場合は、直射日光を避けられる風通しの良い場所で育てると、高温によるストレスが軽くなります。
アケビ(木通) (Akebia quinata)の上級者向け育て方
剪定の方法
アケビは、旺盛な成長を見せてくれるため、剪定や切り戻しといった作業を行うと、健康維持や形状の管理ができます。剪定にぴったりな時期は春と秋で、中でも春の新芽が出る前に行うことがおすすめです。 剪定の手順は、まず病気の枝や枯れた枝を取り除きます。次に、成長しすぎている枝や他の枝と絡まっている枝を適した長さに切り戻します。これにより、光がまんべんなく当たるようになって、健康な成長が促進するでしょう。 剪定した後は、切り口が乾かないように気を付けて、必要であれば保護剤を塗ります。また、剪定した後の枝の処理は適切に行い、病気が拡がることを防ぎましょう。これらの手順を踏むと、アケビの健康な成長を保てます。
鉢植えの方法
アケビは、地植え、鉢植えのどちらの方法でも育てられますが、成長が盛んな性質があるので、地植えがぴったりと言われています。 鉢植えで育てるときは、大きなサイズの鉢を準備し、底石を敷いた後、赤玉土と腐葉土を同じ割合で混ぜた土を注ぎ入れます。その土の上に苗を置いたら、根が隠れるくらいに土を足して、最後に多めの水を与えます。 また、植え替えは春に新しい芽が出る前に行いましょう。根を鉢から取り出したら、古い土を取り除いて、新しく用意した土で鉢に戻します。 寄せ植えをするときは、アケビの盛んな成長力を考え、他の植物とのバランスを考えながら配置しましょう。
増やし方
アケビは種まき・株分け・挿し木などで繁殖させることができますが、種まきが最もポピュラーな方法です。秋に種を収穫したら、冬までに播きます。 種まきは自然発芽を待つ期間を必要とするため、時間がかかってしまいますが、新しい株を必ず入手できるのでおすすめです。種は土の中1cmほどの深さに埋め、水はけの良い場所に置きます。 また、株分けは春に行い、根元から新たな芽が出てきた箇所を切り取ります。この切り取った芽を別の場所に植えると新しいアケビの株ができるのです。 挿し木は夏に行います。新芽が伸びた部分を切り取って、水や土に挿しますが、種まきや株分けと比べると成功率は低くなってしまいます。
病害虫対策
アケビは、特に害虫や病気に強い特徴がありますが、一部の病害虫には気を付けなければなりません。中でも、アケビの葉に黒い斑点が現れる「黒星病」には注意しましょう。この病気は、高い湿度の環境で生じやすく、感染すると葉が枯れてしまいます。 黒星病を防ぐためには、適度な日照と通風を保ち、適度な湿度になるように管理することが大切なポイントです。また、「アケビハムシ」による被害も報告されています。この害虫は、アケビの葉を食べてしまうため、見つけたらすぐに取り除かなければなりません。
アケビ(木通) (Akebia quinata)の分布地図
分布・生息地
アケビ(木通) (Akebia quinata)の毒性
人や動物への健康効果
- edible
- 可
- 毒性
- なし
NO DATA
犬や猫への影響
NO DATA
アケビ(木通) (Akebia quinata)のQ&A
- アケビの実がならない原因や対処法は何ですか?
アケビの実がならないときは、環境条件の不適合や受粉不足が主な原因となります。アケビは、雌花と雄花が異なるの個体に咲く雌雄異株なので、近くに雄株がないと受粉されないため実がなりません。 また、アケビは日が良く当たりと排水性の良い環境を好みます。適した環境で育たないと花が咲かないので、その結果、実がつかないケースもあります。 対処法には、近くに雄株を植えることがまずおすすめです。また、適切な水やりや土壌の改良を行い、アケビが好む環境にすることも大切なポイントです。 さらに、アケビは剪定を春に行うと良いと言われています。適した剪定をおこなうと、花がより多く咲くので、実がつきやすくなるでしょう。
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- アケビのつるの成長や管理方法はどのようなものですか?
アケビ(Akebia quinata)のつるは、盛んな成長を見せますが、特に春から夏頃にどんどん伸びます。そのため、剪定を定期的に行うことが必要です。 剪定を行う時期は、新芽が出る前の早春が良いでしょう。また、夏場には水やりを行うことを忘れないように気を付けます。アケビは乾燥に弱いため、特に注意しなければなりません。 また、アケビは日がよく当たる環境を好みますが、半日陰でも育ちます。ただし、日がよく当たるほど花が良く付く傾向があります。
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- アケビの栽培方法について教えてください。
アケビ(Akebia quinata)は、意外と容易に栽培できる植物です。栽培する際はまず、日が良く当たる場所を選び、排水性に優れた土壌を用意しましょう。 アケビは、春に新芽が出る前の早春に剪定を行うことがおすすめです。剪定は、適度に枝を間引いて光が届きやすい状態にすることがポイントとなります。 また、アケビは自家不和合性の性質を持つため、異なる個体同士で受粉しなければなりません。このことから、実がなるためには、2株以上のアケビを植え付けることが必要です。 肥料は、有機質肥料を春と秋に与えると良い結果を手にすることができます。これらの手順で育てると、美しいアケビの花と実を楽しめるでしょう。
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- アケビの種の収穫や利用方法はどのようにすればよいですか?
アケビの種は、完全に果実が熟したら自然に割れて種が露わになります。その時期を見計らって、種を取り出します。 種は乾かして保存することができ、それを植えると新しいアケビの木を育てる事が可能です。さらに、種は食べられますが、そのまま食べると強い苦味を感じるので、煮てから食べることがおすすめです。 中国では、アケビの種は伝統的な薬としても使われています。中でも、解熱作用や利尿作用があるとされていて、健康の維持するために役立つと言われています。 ただし、種を食べるときや薬として使う場合は、適量を守るように心掛けましょう。過剰に摂取すると体調不良が生じることがありますので、気を付けなければなりません。
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- アケビのおすすめの選び方はありますか?
アケビは、品種によって選び方が異なります。一般的に、花を楽しむなら「ミツバアケビ(Akebia trifoliata)」、果実を楽しむなら「ゴヨウアケビ(Akebia quinata)」がぴったりです。 ミツバアケビは、多数の花を咲かせるので、春先にたくさん花芽のついている苗を選ぶと良いでしょう。 また、ゴヨウアケビの苗を選ぶときは、新芽が元気に出ているものを選びます。また、早く果実を収穫したいと考えるなら、すでに開花した経験のある苗を選ぶと良いでしょう。 種子を選ぶ際は、乾いていて、色が均一であることをチェックしましょう。また、種子の大きさが均一であることも大切なポイントです。
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- アケビを盆栽として育てる方法を教えてください
アケビ(Akebia quinata)を盆栽として育てるときのポイントは、まず適した鉢と土を選ぶことです。アケビは水はけの良い土を好むため、腐葉土や赤玉土を混ぜたものをおすすめします。 次のポイントは、アケビは日が良く当たる環境を好むので、鉢を置く場所を選ぶことです。風が良く通る場所で育て、真夏の直射日光は避けることが適しています。 また、アケビはつる性の植物なので、鉢の周囲に支柱を立てることがおすすめです。支柱を立てることで、美しい形で育ちます。 そして水やりは、土の表面が乾燥したら十分に与え、冬季は抑え気味にします。肥料は、液体肥料を春と秋に適した量を与えると良いでしょう。
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- アケビの雌花について説明してください。
アケビの雌花は、雄花よりも少ないのがポピュラーで、特徴のある形をしています。雌花には5枚の花弁があり、その中心に1つの雌蕊があります。 雌花の色は淡紫色をしていて、その形は鐘形です。また、雌花は雄花よりもサイズが大きく、約2.5cmほどの大きさです。 雌花は、花弁の基部が合着し、またその先端は5裂しています。また、雌蕊は花弁よりも長く、その先端に柱頭があり黄色い花粉をつけます。
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- アケビの新芽を見分けるポイントは何ですか?
アケビの新芽を見分けるには、形と色がポイントです。新芽は、一般的には細長い形をしており、尖った先端を持ちます。 そして、色は新緑色をしていて光沢が少しあります。これは、光合成を始めた新芽の、成長を促すための特徴と言えるでしょう。 アケビの新芽は、5枚の葉が集まったような形をしているという特徴も持っています。
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- アケビとバナナの関連性や共通点は何ですか?
アケビ(Akebia quinata)とバナナは、食べ方や見た目に共通している点が一部ありますが、植物分類学的に見ると全く違う種類の植物です。 アケビはキツネノマゴ科であり、日本を含む東アジアを原産とするつる性の植物で、紫色の皮に包まれた果実の中には甘く白い果肉とたくさんの黒い種が入っています。それに対して、バナナはバショウ科であり、熱帯地域を原産とする草本で、黄色の皮に包まれた果実はの中には甘い黄色の果肉があります。 アケビとバナナの共通する点は、果実の中に甘い果肉があって、その果肉が食べられる点です。しかしながら、アケビは生で食べることもありますが、バナナは生で食べらるのが一般的です。また、ゼリー状で種が多いアケビの果肉に対して、バナナの果肉はクリーミーで種がほとんどありません。
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- アケビは木でしょうか?それとも草本ですか?
アケビは、「木」ではなく、「つる性の多年生植物」または「つる性の落葉低木」と分類されるのが一般的です。他の植物や物体に巻きついて育つ性質を備え、冬の頃には葉を落とすという特徴を持ちます。 アケビは、その特有な成長形態を持つため、公園や庭園といった場所で観賞用として利用されることが多い植物です。また、その実は食べることができ、特有の甘さと香りを楽しむことができます。 また、日本を含め東アジア地域に自生しているアケビですが、その生態や利用法はエリアによって違うことがあります。これらの特性から見ると、アケビは「草本」や「木」に当てはまらない、独特の植物と言えるでしょう。
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