北半球の温帯地域に分布する小型の水生植物であるミズハコベは、学名をCallitriche palustrisといいます。別名にはマンシュウミズハコベ、ナンゴクミズハコベ、チョウセンアワゴケ、ナガバアワゴケ、ミギワハコベなどがあります。 ミズハコベの名前の由来は、水中で生育することと、葉の形状が箱に似ていることによります。 特徴としては、細長く線状の葉が対生して水面に浮かぶように生えます。葉の先端はとがり、表面はざらついた歯状になっています。 小型の緑色の花を咲かせ、その花序は茎先端から伸び出て葉の間からのびます。開花時期は春から夏にかけてで、水面に浮かんだまま開花します。 日本ではミズハコベのほか、ナガバアワゴケやミギワハコベなど、葉の形状や大きさ、花の色などが異なる種類が確認されています。 ミズハコベは水中でも生育可能で、水質に対する適応力が高いため、水槽や池での育成が容易です。実は種子で、水流により遠方に散布されます。 ミズハコベは水辺の美しい景観を演出する一方、手軽に育成できる点も魅力的です。
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