アスパラガス

ユリ科アスパラガス属の多年草であるアスパラガスは、若芽が食用として利用されており、原産地に西アジアやヨーロッパを持っている、古代ローマ時代から栽培されている植物です。 直立した細長い茎は緑色ですが、品種によっては紫のものあり、先端は小さな葉で作られ花は黄色く、実は赤色です。 日当たりと水はけの良い環境を好み、寒さにも強く育てやすいアスパラガスですが、収穫までは2～3年かかります。 地下で育てて白さを保つホワイトアスパラガスや、緑の茎を持つグリーンアスパラガスなどの種類があります。

アスパラガスの強靭な生育力や耐久性から、情熱的で強い愛情を表す「熱烈な愛情」、その他に「忍耐」、「待つ愛」などが花言葉としてつけられています。 また、五月の誕生花や、風水では健康や家庭の調和を保つ植物とされています。

国内では春～初夏、主に四月から六月が最も見ごろとなる開花時期です。 開花までの期間は、種から初めて約3年ほどで、その後は毎年春に花を見ることができるようになります。 花もちを良くするには適切な水分管理と日照量の確保、そして冬場の霜対策がポイントです。

適度な湿度を好むアスパラガスの水やりは、基本的に土が乾いたら行いますが、春～夏の成長期間は一週間に二、三回、水の量は一度に500ミリリットル程が適しています。 休眠期間である秋冬は一週間に一回、量は300ミリリットルほどと控えめにしましょう。 根腐れ防止のためにも水やりは株元を避け、鉢周りに沿って与えてください。 土に触れて湿度を確認し、乾いているようであれば水やりをしましょう。

ph6.0～7.0の水はけの良い、砂質で深い土壌を与えます。 肥料は植付前に与え、成長期の春から夏は、窒素肥料を一平方メートルあたり50グラムほど追加しましょう。 根が深く伸びるため、深耕を行って根の成長を促進することが大切です。

日照量が多いほどよく育つアスパラガスは日光を好み、一日6時間以上が最適だと言われているため、日当たりの良い場所管理します。 ただし猛暑や夏場などの直射日光には弱いため、夏越しは風通しの良い日陰に移動させる必要があります。 冬場の霜が降りるような寒さでも成長しますが、最適な気温は15～25度なので、冬越しには霜対策を行いましょう。

切り戻しや剪定は必要のない植物ですが、収穫後の枯れた茎は病気の原因になりますし、新芽を促進させ収穫量を増やすためにも、冬場に切除しましょう。 切除後は茎を砕き、コンポストとして利用することで土を肥沃化させることができます。

根深く伸びるアスパラガスは。深い鉢を用意すれば鉢植え可能です。 春が植え付け適期で、排水性の高い土を使用し、1センチ程深くに種をまく、もしくは苗を植え付けます。 日当たりの良い場所で管理し、根が鉢からはみ出てきたら、排水性を高めるために鉢底に石を敷いた、元の鉢より一回り大きな鉢に植替えてください。 アスパラガスは根が広がるため他の植物との共存が難しく、寄せ植えはおすすめできません。

種蒔きと株分けが主な繁殖方法となっています。種蒔きは簡単で、春に種を浅く植えて湿度を保ち発芽を待つだけなので、初心者にもおすすめですが、収穫までに2～3年かかります。 しかし、春に株を掘り上げて根を傷つけないよう切り分けて植える株分けは、収穫までの時間は短くてすみます。 収穫はどちらも春から初夏にかけて行い、地上15～20センチに伸びた新芽を摘み取ってください。

アブラムシやダニ類を始め、アスパラガスビートルによる食害を受けやすいため、定期的な観察と早期発見と対策が重要です。害虫は発見次第、手で駆除するか、必要であれば農薬を使用します。 また、根や茎を腐らせ最後には株全体を枯らせてしまう、根腐れ病や立ち枯病にも感染しやすいため、過湿に注意した排水性の高い土壌選びや適切な水分管理、ならびに栄養補給といった、最適な生育環境を整えるよう心がけましょう。 農薬使用の際は、適切な使用方法、使用量を守るようにしてください。