ヤマブキショウマ(Aruncus dioicus)の原産地は、ヨーロッパとアジアの山地で多くみられていることから、これらの地域が原産地と考えられています。 現在日本で自生しているヤマブキショウマは、ユーラシア大陸からの移入されたものと考えられており、氷河期の終わり頃に日本列島に渡ってきたとされております。 ヤマブキショウマの学名である「Aruncus dioicus」は、ラテン語で「aruncus(ヤギの髭)」と「dioicus(雌雄異株)」の二つを合わせた意味となっています。花の写真を見ると一目瞭然なのですが、花の形がヤギの髭のような形をしています。この特徴的な形が名前の由来であるとされています。 日本名の「ヤマブキショウマ」は、山吹色の花を咲かせること、ショウマ科に属することからこの名前が付けられました。またオオショウマという別名は、ショウマ科の中では比較的大型の種であることからつけられた名だと言われています。 ヤマブキショウマ(Aruncus dioicus)は、北半球の温帯から亜寒帯にかけて自生しているバラ科ショウマ属に属する多年植物です。湿った場所や林内で多く発見されれおり、日本では主に、本州、四国、九州の山地に自生しています。 羽状の葉、直立した茎、鋸歯緑の小葉が特徴的で、草丈は30㎝から80㎝ほどまで成長します。花期は6月から7月にかけての初夏の時期で、白い小花が密集した円錐花序をつけ、花序の長さは20cmから40cmほどになります。 ヤマブキショウマの大きな特徴は雌雄異株であることです。雄花は雌花よりも花序が大きく、花柱が見られませんが、一方の雌花は雄蕊が退化しており、花序がやや小さめです。 観賞用として庭園や公園に植えられることもあり、その美しい花姿が人々に愛されています。また、ヤマブキショウマの根や茎には、鎮痛や利尿作用があるとされており、薬用植物として利用されることもあります。
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