ヤマコンニャク(Amorphophallus kiusianus)は、多年草で、高さ約30cm程度の小型のもので、葉は1枚だけが株元から伸び、大きく3つに裂ける特徴があります。日本では主に九州地方や琉球列島で見る事ができます。湿り気のある場所好み、山地や森林に生息しています。 また、花序は地下の塊茎から直接伸びるため、地表に現れるのは花柄とその先にある花のみです。 花は非常に特徴的で、中央にある黄色い肉穂花序(spadix)を、紫色の筒状の苞葉(spathe)が包んでいます。 ヤマコンニャクの花は、発生時にアミン類のような強烈な臭いを放ち、これによって腐肉に群がる昆虫を引き寄せて受粉を促進し、受粉後、花序は地下の塊茎に栄養を蓄え、次の成長期に備えます。 ヤマコンニャクの起源は、日本の九州地方にあるとされており、特に宮崎県や鹿児島県の山地に多く生育しています。日本の固有種であることから、日本の自然環境に適応して進化してきたと考えられます。 ヤマコンニャクの学名「Amorphophallus kiusianus」は、ギリシャ語の「amorphos(形のない)」と「phallos(ペニス)」という言葉の組み合わせで成り立っています。また、主に九州地方に分布していることから「kiusianus(九州産)」がつけられました。 ヤマコンニャクは、日本の自然環境において独自の進化を遂げた植物であり、その起源や分布は日本の九州地方を中心としています。また、学名にもその由来が表れており、日本の自然や生態系に密接に関わっていることがわかります。
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