ナツボダイジュは、北半球の温帯に自生する落葉高木です。学名はTilia platyphyllosで、和名のナツボダイジュの他、セイヨウボダイジュ、ヨウシュボダイジュなどとも呼ばれています。大型の樹形と大きな葉、美しい花が特徴的です。 ナツボダイジュはボダイジュ科に属し、原産地はヨーロッパです。葉は長さ10-15cmの楕円形で、表面は濃い緑色、裏面は白っぽい毛が生えています。 6-7月に直径1cmほどの黄色い花を多数咲かせます。花には強い香りがあり、蜜も多く含まれていて、ミツバチをはじめとする昆虫を引き寄せます。 日本では公園や庭園によく植えられており、寒さに強く育ちやすいことから、街路樹としても適しています。成長が早く剪定にも適し、狭いスペースでも栽培できる品種も存在します。実は直径1cm程度の小さな果実で、鳥の重要な食料源となっています。 ナツボダイジュの花はリラックス効果があると言われ、ハーブティーの材料にも利用されています。また、変化に富んだ葉の形や花の色を持つ品種が育成されており、観賞用としての価値が高い木です。北半球の温帯域に広く分布するナツボダイジュは、美しさと多様性を兼ね備えた樹木といえます。
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