カミヤツデ(Tetrapanax papyrifer)は、東アジア原産で、日本では、九州から沖縄にかけて自生している常緑の低木です。 高さは3~5mに成長し、葉は大型で掌状複葉で、幅1m以上にもなります。葉柄は長く、葉の裏側には毛が生えているのが特徴です。 花は白色で、独特の香りがあります。小さな花が密集した球状の花序をつけ、秋から冬にかけてが花期です。 また、果実は球形で、径1cm程度で、熟すと黒くなります。 カミヤツデは、中国南部にその起源があるとされています。中国では古くから、その茎から得られる繊維を利用して紙や布を作るために栽培されてきました。 日本での歴史も古く、江戸時代初期に中国から伝わったとされています。 カミヤツデの名前は、日本での用途が主に紙(カミ)の原料として利用されたことに由来しており、漢字では「紙本」と書かれることもあります。 中国では、カミヤツデは「通草」と呼ばれ、その薬効が古くから珍重されていました。
0
0