ボロボロノキ(Schoepfia jasminodora)は、石灰岩地や海岸の岩場など乾燥した環境に生育しています。中国や台湾、フィリピンなど東アジアの国々、日本では九州から沖縄にかけて分布しており、各地で伝統的な薬用植物として利用されています。 ボロボロノキは半寄生植物であり、他の植物の根に寄生して養分を吸収することが特徴的です。しかし、乱獲や生育地の減少により絶滅危惧種に指定されている地域もあります。沖縄県の環境省レッドリストで絶滅危惧II類に指定されており、自然環境の保全が求められています。 常緑の低木で高さ2-5m程度に成長し、葉は対生し狭長楕円形で先が尖っています。花期は5-6月で、白い芳香のある花を咲かせます。花冠は長さは約1cmの筒状で、先が5裂しているのが特徴です。果実は球形で直径約1cm、熟すと黒くなり、種子は1個しか含まれていません。 ボロボロノキ(Schoepfia jasminodora)はボロボロノキ属に属し、その属名は18世紀のドイツの植物学者であるヨハン・ディヴィッド・シェーファーにちなんで名付けられました。 和名は、樹皮がぼろぼろと剥がれる様子から名付けられたとされています。また、学名の種小名「jasminodora」は、花の香りがジャスミンに似ていることに由来しており、ラテン語でジャスミンの香りを意味する「jasmino」と、香りを意味する「odora」が組み合わさったものです。
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