クロヨナ(Pongamia pinnata)は、インド、オーストラリア、東南アジアなどの熱帯・亜熱帯地域に自生するマメ科に属する常緑高木です。樹皮や葉、種子には抗菌、抗炎症、解熱、鎮痛などの効果があるとされ、薬用植物として育てられています。 高さは15mから25mほどまで成長し、幹は太く、樹皮は灰褐色で、若い枝には毛が生えています。葉は羽状複葉で、長さは15cmから40cm、幅は4cmから10cmで、対生し、葉の先端は尖っています。 芳香のある紫色の花が特徴的で、花径は約1.5cmで、4月から6月にかけて花を咲かせます。 果実は豆果で長さは3cmから7cm、幅は2cmから3.5cm、扁平で熟すと黒褐色になります。種子は1個から2個入っており、油分が豊富で、バイオディーゼル燃料の原料として利用されることがあります。 クロヨナの起源はインド、オーストラリア、東南アジアで、とくにインドでは、古くからアーユルヴェーダ医学において重要な植物とされていました。 日本名「クロヨナ」は、種子が黒くて丸いことから「黒実」という意味の「クロヨナ」と名付けられました。また、英名である「Pongamia」は、インドのタミル語で「ポンガム」という名前が由来となっています。
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