クロガヤは、日本の湿原や湿地に自生するイネ科の常緑多年草です。 別名を持たないこの植物は、茎の基部が短い根茎となっていて、細長い葉を根出葉として出します。葉の表面にはざらつきがあり、葉の切れ込みはないのが特徴です。 クロガヤの花期は8-10月で、茎の先端に円錐花序をつけます。 花序には多数の小穂が集まっており、各小穂には数個の小さな花がつきます。花は地味な黒褐色で、風媒花です。 実は液果で、球形の小果実をつけます。熟すと黒くなり、鳥によって種子が運ばれて繁殖します。 クロガヤは、クロガヤシバとも呼ばれ、「黒い藁」の意味です。 全国の湿原や水辺に分布していて、水や日当たりを必要としますが、育成は容易です。種類にはヒメクロガヤなどがあり、観賞用にも利用されています。
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