シナモン(学名:Cinnamomum verum)は、スリランカ原産の常緑高木で、ラテン語で「真のシナモン」という名前が付いています。 高さ10mから15mにもなり、光沢のある葉は長さ7cmから18cm、幅2cmから5cmです。 花は小さく、淡い黄色で、紫色の小さな果実をつけます。樹皮から抽出されるエッセンシャルオイルが独特の香りと風味を作り、食品や医薬品、化粧品などに広く利用されています。 熱帯や亜熱帯の気候を好み、適度な湿度と日照を必要とします。育てるのは難しく、特に寒冷地では室内での栽培が基本です。また、その香りが「暖かさ」や「慰め」を表すと考えられています。
シナモン
- 別名
- セイロンニッケイ
- 学名
- Cinnamomum verum
基本情報
- クスノキ 科 Cinnamomum 属 シナモン 種
- Lauraceae > Cinnamomum > Cinnamomum verum
- 83%
- 完成度
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- 高木
- 草丈・樹高
- 1000cm ~ 1500cm
- 花の色
白
- 葉の色
緑
- 開花時期
- 日当たり
日向 午前から午後にかけて長時間日光が当たる場所 半日陰 木の木陰、もしくは午前・午後のどちらかが日陰となる場所 日陰 直射日光が当たらない場所
- 日向
- 耐寒性ゾーン
各植物がどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標です。 各植物のゾーンを知ることで屋根のない地植えで育てた際の耐寒温度を把握できます。 2:-42.7~-40.0 3:-39.9~-34.4 4:-34.3~-28.9 5:-28.8~-23.3 6:-23.2~-17.8 7:-17.7~-12.2 8:-12.1~-6.7 9:-6.6~-1.1 10:-1.0~4.4 11:4.5~10.0
- 10-12
- 耐寒性
- やや弱い
- 耐暑性
- 強い
- 原産地
- スリランカ
- 成長速度
- 普通
シナモン (Cinnamomum verum)の特徴
概要
花言葉
花言葉には「永遠の愛」や「情熱」などがあり、香りが強く、長持ちする特性に由来しています。 特に「永遠の愛」は代表的なもので、愛情が永遠に続くことを願うシンボルになっています。誕生花としては指定されていません。 花言葉「情熱」にもある通り、風水では香りがエネルギーを活性化させ、情熱を引き出すものとされています。
シナモン (Cinnamomum verum)の栽培時期・カレンダー
栽培時期・カレンダー
開花時期は乾季の終わりから雨季の始まりとされています。 亜熱帯植物なので日本では温暖な地域であれば育てることができ、花が咲くのは春から初夏にかけてです。 開花までには数年かかりますが、一度開花すると毎年花を咲かせます。 花を長く保つため、乾燥を避けながら湿度と日照を適度に確保することが大事です。
シナモン (Cinnamomum verum)の育て方
水やり
乾燥を好み、適度な水分と水はけの良い環境が必要です。週1回を目安に、土が乾いたら水を与えます。 気温が高い夏季は蒸発が早いので、2,3日に1回水やりが必要になることもあります。一方、冬季は2週間に1回程度に減らすのが良いでしょう。 指で触れてみて湿っている程度の湿度が適切で、過度な状態は根腐れの原因になるので気を付けます。 水の量も上記の湿度に留意し、水はけの良い鉢を使用するのがおすすめです。
土壌・肥料の管理
湿度の高い暖かい気候を好み、太陽の光が豊富な場所でよく育ちます。水はけの良い、pH6.0から7.0の肥沃な土壌が最適です。 成長期に、窒素、リン酸、カリウムをバランスよく含んだ化学肥料を与えますが、有機物を豊富に含む堆肥も効果が期待できます。 肥料を与える頻度は春から夏にかけては月1回、秋から冬は2カ月に1回程度ですが、状態を見ながら調整し、過剰に与えることのないよう注意しましょう。
日当たり・気温の管理
日あたりの良い場所を好む植物ですが、強すぎる直射日光は葉焼けの原因となるので、半日陰の場所に置くのが良いでしょう。 熱帯植物であるため、高温が得意で、25℃から30℃が最適な気温とされています。 冬季は10℃以下になると成長がストップし、5℃以下になると枯死することがあります。室内で管理しましょう。 日照時間は1日6時間以上確保します。ただし、葉焼けを避けるため、午後の直射日光は避け、朝や夕方の柔らかい日差しを浴びせます。
シナモン (Cinnamomum verum)の上級者向け育て方
剪定の方法
剪定や切り戻しを行うと、健康的に成長します。春から初夏にかけてが最適な時期で、新芽が出る前に行いましょう。 まず枝の中で古く、病気や害虫の被害にあったものを取り除いてから、枝が密集している部分を間引き、均等に光が当たるようにします。 剪定後は切り口の乾燥や剪定のストレスを防ぐために、水分や肥料を与えましょう。
鉢植えの方法
亜熱帯から熱帯の気候を好むため、日本で育てるには鉢植えが適しており、これにより冬の寒さから保護し、適切な温度を管理できます。 鉢植えはまず直径30㎝以上の鉢の底に、水はけの良い軽石を敷きます。その上に腐葉土と赤玉土を混ぜたものを入れ、苗を植えます。 水は乾燥したら十分に与え、日あたりの良い場所に置きます。特に冬季は5℃以下にならないよう注意し、必要あれば室内に移動させましょう。 根が鉢いっぱいに広がったら植え替えのタイミングですが、その際、鉢は一回り大きなものを選び、上記のように再び軽石と土を準備して、苗を移植します。 寄せ植えは同じ熱帯性植物を選ぶのがおすすめですが、シナモンは成長が早いので、他の植物を圧迫しないよう配慮しましょう。
増やし方
繫殖方法は主に種まきと挿し木です。 種まきは種子を直に土に蒔き、発芽させる方法です。 挿し木は、既存の樹から枝を切り取り、それを土に挿して新たに樹を育てる方法です。新芽が出た枝を10㎝から15㎝ほどに切り取り、そのまま土に挿しましょう。 種まきは発芽率が低い上、時間もかかる一方、挿し木は発根しやすく成長も早いので、一般的にはより効率的な挿し木が奨められます。 収穫は樹が成長し、幹の直径が5㎝ほどになったら皮を剥いで乾燥させます。これがシナモンスティックです。
病害虫対策
病害虫には強い植物として知られていますが、一部注意も必要です。 例として、葉に発生する「シナモン葉斑点病」があります。これはカビの一種である「Phytophthora cinnamomi」が原因で、感染すると葉に黒い斑点が現れ、植物全体が枯れてしまうこともあります。 またハダニの一種で、葉を食べてしまう「シナモノハダニ」にも注意が必要です。乾燥を避け、適度な湿度を保つと発生を防げます。 これらを防ぐには定期的な観察と早期発見・対応が最も有効です。水やりや肥料、湿度など、それぞれ適切に保つことも大事です。
シナモン (Cinnamomum verum)の分布地図
分布・生息地
シナモン (Cinnamomum verum)の毒性
人や動物への健康効果
- edible
- 可
- 毒性
- なし
NO DATA
犬や猫への影響
NO DATA
シナモン (Cinnamomum verum)のQ&A
- シナモンのおすすめの選び方はありますか?
種を選ぶ際は、まず新鮮さを確認します。色が鮮やかで表面にツヤがあるのが良い種です。 苗木は葉が深緑色で、細長く、葉脈がはっきり見える健康的なものを選びます。 熱帯植物であるゆえ、耐寒性が低いので、寒冷地で栽培する場合は、耐寒性が高めの品種がおすすめです。他にも病気や害虫に対し強い抵抗力を持ったものなど、購入する業者に聞くと詳しい情報を得られるので参考にしましょう。
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- シナモンの苗木の育て方を教えてください。
日本の気候では冬の寒さに耐えられないため、室内で栽培しましょう。20℃から30℃が適温で、湿度も高めに保てるようにします。 土は水はけの良いものが適しており、鉢植えの際は、底に小石を敷くと水はけが良くなります。日光が好きなので日あたりの良い場所でよく育ちます。 水は土の表面が乾いたら十分に与え、肥料は春と秋に与えるのが良いでしょう。与えすぎは根が傷むので気を付けます。 育てるのが少し難しい植物かもしれませんが、自分の手で育てたシナモンはより美味しさを感じられるでしょう。
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- シナモンの匂いの特徴は何ですか?
シナモン特有のスパイシーな香りは、主成分であるシナモンアルデヒドによるものです。 この香りには温かみがあり、心地よさを与えます。これはシナモンが暖かい気候で育つので、香りにもそれが反映されていると考えられます。 シナモンの香りは脳の働きを活性化させる効果があるため、リラクゼーション効果や集中力を上げることも期待されています。
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- シナモンはどこで販売されていますか?
スーパーや健康食品店、オンラインショップなどで購入できます。スパイス専門店では、粉末だけでなく、スティック状のシナモンもあるでしょう。 品質にこだわる方は、有機栽培されたものや、原産地直送のものを選んでみましょう。品質が良いものほど、香りと風味が豊かになります。 なお、市場には同じシナモン属の「Cinnamomum cassia」から作られるカシアも見られます。カシアはシナモンよりも辛みが強く、風味が異なるので、用途によって選択しましょう。
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- シナモンの採取方法について教えてください
採取は木が10年以上成長した後に、乾季に行います。木の幹を切り倒した後、細かく切り取り、内側の樹皮を剝がします。 この内側の樹皮こそが私たちが普段「シナモン」と呼んでいる部分です。剥がされた樹皮は乾燥した後、細かく砕かれたり、パウダー状にされたりします。 特徴的な甘くスパイシーな香りは、樹皮に含まれるエッセンシャルオイルによるものです。
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