ゴウシュウアオギリ(Brachychiton acerifolius)は、日本では主に公園や街路樹として植栽されています。オーストラリアを原産とする常緑高木で、マレーシアアオギリ科に属する植物です。 この植物は成長すると、直立した幹を持ち、高さ15-25mにまで達します。太くて丸い形をしているのが特徴です。葉は掌状複葉で、5-7枚の小葉が放射状に広がっているのが特徴です。 花は鮮やかな赤色で、独特の形をしており、長さ約15cmの円錐花序に密集して咲きます。花期は、春から初夏にかけてで、特に5-6月に見頃を迎えるでしょう。 果実は長さ10-15cmの変形果で、熟すと木質化し、中に多数の種子が入っています。種子は翼状の構造を持っており、風によって遠くまで飛ばされます。 ゴウシュウアオギリの学名である(Brachychiton acerifolius)は、ギリシャ語の「brachys(短い)」と「chiton(外被)」から来ており、短い外被を持つことを意味しています。 また、カエデに似た葉を持っていることからの「acerifolius」という種小名が付けられました、ラテン語で「カエデの葉を持つ」という意味日本語名の「ゴウシュウアオギリ」は、オーストラリアの州(ゴウシュウ)で見られるアオギリの仲間であることを示しており、アオギリは日本で花が美しいことで知られています。 ゴウシュウアオギリは、オーストラリア先住民のアボリジニによって、様々な用途で利用されていました。例えば、樹皮を繊維にしてロープや網を作ったり、種子を食用にしたりしていました。また、樹皮には抗菌作用があり、傷の治療にも使われていたとされています。
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