トウガンは東南アジアを原産地とするウリ科の一年生植物です。学名の「Benincasa hispida」はラテン語で、「benincasa」が「良い家」、「hispida」が「毛深い」を意味しており、植物の特徴を表すものです。 トウガンは、大きな葉をつけ黄色い花を咲かせた後に緑色の実がなります。実は直径20cm、長さ30c程度に成長し、成熟すると白くなります。クリーミーな食感と独特の甘さを持つトウガンの実は、涼を求める日本の夏の食卓に欠かせない食材です。 暖かい気候を好む植物なので、日本の夏季には適しています。ただし、水分管理を適度に行って湿度を調節し、病気にならないよう注意しましょう。 また、「冬瓜」の名の通り、冬まで保存がきくことから、保存食としても知られています。
トウガン(冬瓜)
- 別名
- トウガ,カモウリ
- 学名
- Benincasa hispida
基本情報
- ウリ 科 Benincasa 属 トウガン(冬瓜) 種
- Cucurbitaceae > Benincasa > Benincasa hispida
- 83%
- 完成度
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- 果物
- 野菜
- つる性植物
- 草丈・樹高
- 300cm ~
- 花の色
白
- 葉の色
緑
- 開花時期
- 7月-8月
- 日当たり
日向 午前から午後にかけて長時間日光が当たる場所 半日陰 木の木陰、もしくは午前・午後のどちらかが日陰となる場所 日陰 直射日光が当たらない場所
- 日向
- 耐寒性ゾーン
各植物がどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標です。 各植物のゾーンを知ることで屋根のない地植えで育てた際の耐寒温度を把握できます。 2:-42.7~-40.0 3:-39.9~-34.4 4:-34.3~-28.9 5:-28.8~-23.3 6:-23.2~-17.8 7:-17.7~-12.2 8:-12.1~-6.7 9:-6.6~-1.1 10:-1.0~4.4 11:4.5~10.0
- 10
- 耐寒性
- やや弱い
- 耐暑性
- 強い
- 原産地
- インド
- 成長速度
- 早い
トウガン(冬瓜) (Benincasa hispida)の特徴
概要
花言葉
トウガン(Benincasa hispida)の花言葉は、日本では特にないようですが、トウガンは長寿や健康の象徴とされています。これは、夏の暑さを乗り切る力強さや栄養価の高さから来ているようです。 風水では、トウガンを飾ることで家庭内の長寿運や健康運を高めるとされています。また、トウガンは8月の誕生花とされています。暑さが厳しい8月にはトウガンが一層存在感を高めるためと考えられます。
トウガン(冬瓜) (Benincasa hispida)の栽培時期・カレンダー
栽培時期・カレンダー
トウガン(Benincasa hispida)は、日本では夏に開花し、6月~8月に最も見頃となります。 種まきから開花までの期間は、約2ヶ月ほどです。一年生の植物なので、一度だけ花が咲きます。 適度な日照と水分を確保することで、花を長く持たせることができます。また、温度管理も大切で、25度前後の温度が適切とされています。
トウガン(冬瓜) (Benincasa hispida)の育て方
水やり
トウガンは、適度な湿度を好む植物で、季節によって水やりの頻度や方法が異なります。 成長期に当たる春~夏は、1日1回、朝か夕方にたっぷりと水やりをします。ただし、雨が降った日は水やりを控えましょう。 秋~冬は休眠期に入るので、水やりは週1回程度にしましょう。土壌が乾いたら、水を与えるようにします。 また、土壌全体が湿るように、水やりは鉢の底から流れ出るくらいたっぷりと行いましょう。ただし、水はけが悪いと根腐れの原因となるので、排水性の高い土壌を使用するのがおすすめです。
土壌・肥料の管理
トウガンは、肥沃で水はけの良い土壌を好みます。また、土壌の最適なpHは6.0~7.0とされています。 成長初期には窒素を多く含む肥料を、実が大きくなる段階ではカリウムやリン酸を多く含む肥料を与えるのがおすすめです。 肥料の量は、1株あたり50g程度が目安です。植え付け後1ヶ月程度で1回目を与え、その後は2週間に1回与えます。 また、トウガンは病害虫に弱い植物なので、それらの発生を防ぐには、土壌の微生物活動を活発にする有機質肥料を使うと良いでしょう。
日当たり・気温の管理
トウガン(Benincasa hispida)は、日当たりの良い場所を好みます。ただし、日に当てすぎると葉焼けの原因となるため、半日陰の場所に置くのがおすすめです。 また、トウガンは高温多湿を好む植物で、生育に最適な気温は25~30℃とされています。冬季の低温には耐性がなく、霜が降りると枯れてしまうおそれがあります。 寒さに弱いので、冬季には室内で管理する必要があります。また、暑さにも強くないので、真夏の強い直射日光は当てないようにしましょう。 最適な日照時間は、1日あたり6~8時間程度です。日照時間が長いほど良く成長するので、日照時間をしっかり確保するようにしてください。
トウガン(冬瓜) (Benincasa hispida)の上級者向け育て方
剪定の方法
トウガンは、剪定や切り戻しを必要とする植物ではないので、剪定や切り戻しの手順を覚えなくても大丈夫です。 ただし、虫害や病気により枯れた部分が出てきた場合や茂りすぎてしまった場合は、健康な成長のためにその部分を切り取ることもあります。その際は、病気に感染しないよう、清潔なハサミやナイフを使用してください。 切り取った後は、切り口が乾燥するまで水や肥料の管理に注意し、直射日光を避けるようにしましょう。
鉢植えの方法
また、鉢植えで栽培する場合は、いわゆる「ミニトウガン」や「姫トウガン」と呼ばれる果実が小型の品種がおすすめです。果実が大きくなる普通種より栽培の管理が容易で、かつ使い勝手の良い品種です。
増やし方
トウガン(Benincasa hispida)の主な繫殖方法は種まきです。トウガンは一年生の植物なので、株分けや挿し木で繁殖させるのは難しいからです。また、種から育てると、植物の生育サイクルを自然に追うことが可能です。 春に気温が安定したら種をまき、発芽させます。排水性の高い土壌を選び、種を浅く植えます。 夏野菜のトウガンは、暖かい環境を好みます。発芽後は定期的に水やりを行い、日当たりの良い場所で育てましょう。 果実が大きくなり、表面が硬く白くなったら収獲を行います。早めに収穫すると果肉が柔らかくなり、甘みが増します。
病害虫対策
トウガン(Benincasa hispida)は、害虫や病気に比較的強い植物です。ただし、一部の病害虫には注意する必要があります。 特に、ウリハムシ、アブラムシ、炭疽病などが主な害虫や病気として挙げられます。ウリハムシやアブラムシは、葉を食害し、成長を妨げます。これらの害虫への対策としては、定期的な観察と早期の駆除が有効です。また、有機農薬を使うのも効果があります。 炭疽病にかかると、葉に黒い斑点が現れ、最終的には枯れてしまいます。予防のためには、通風と適度な水分を確保し、適切な湿度を保つことが大切です。
トウガン(冬瓜) (Benincasa hispida)の分布地図
分布・生息地
トウガン(冬瓜) (Benincasa hispida)の毒性
人や動物への健康効果
- edible
- 可
- 毒性
- なし
NO DATA
犬や猫への影響
NO DATA
トウガン(冬瓜) (Benincasa hispida)のQ&A
- トウガンの収穫時期はいつですか?
トウガンの一般的な収穫時期は夏~秋で、最も収穫量が多いのは7月~9月です。 トウガンは成長が早いので、種をまいてから約2ヶ月後には収穫できる大きさになりますが、気候や栽培環境により収穫時期は変わります。トウガンの種が白く、皮が硬くなりすぎていない状態が、最適な収穫のタイミングとされています。 また、トウガンは冷涼な気候を好む植物なので、高温多湿の地域では早めに収穫されます。美味しくて栄養価の高いトウガンを収穫するには、適切な収穫時期を見極めることも重要です。
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- トウガンのおすすめの選び方はありますか?
トウガン(Benincasa hispida)の種子選びでは、重みがあり、表面が滑らかで光沢があるものがおすすめです。表面に傷があるものや軽いものは、発芽率が低くなるおそれがあります。 苗を選ぶ際は、茎が太く強靭で、葉が濃い緑色のものを選びます。また、根元が土にしっかりと根付いているものが良いでしょう。 品種は、一般的に「緑皮トウガン」「白皮トウガン」があります。緑皮トウガンは果肉が緑色で、白皮トウガンは果肉が白く、それぞれ食感や風味が異なります。用途や自分の好みに応じて選んでください。
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- トウガンの栽培方法について教えてください。
トウガン(学名:Benincasa hispida)の栽培は、比較的簡単です。まず、春に気温が安定してから種を蒔きます。トウガンは暖かい気候を好むので、霜が降りる可能性がある場所では室内での栽培がおすすめです。 排水性の高い土壌に種を蒔いたら、日当たりの良い場所に置きます。トウガンは日光を好む植物なので、1日あたり6時間以上の日照時間が必要です。 また、定期的に肥料を与えて、トウガンに必要な栄養分を補給します。特に成長期には、カリウム、リン酸、窒素をバランス良く含む肥料を適量与えるようにしましょう。 最後に、トウガンは乾燥に弱いので、土壌が乾いたら適度に水分を与えます。ただし、水分が多すぎると根腐れの原因になるので、注意してください。
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- トウガンの栽培に必要な農薬は何でしょうか?
トウガンの栽培に使われる農薬は、主にキュウリモザイクウイルスやアブラムシ、ハダニなどの病害虫の防除を目的としたものです キュウリモザイクウイルスに効果的なのは予防用のスプレーで、アブラムシやハダニには特定の農薬が推奨されます。ただし、過度な農薬の使用は植物に悪影響を及ぼす可能性があるので、農薬を使う際は適切なタイミングと量を確認することが大切です。 また、トウガンは比較的強い植物なので、栽培管理を適切に行うことで、農薬を最低限にまで減らすこともできます。例えば、適切な日照管理や水やり、肥料の施用などにより、病害虫の発生を予防することも可能です。 なお、地域や気候、土壌の状況により、トウガンの栽培に必要な農薬や使用量が異なることもあります。そのため、具体的な農薬の選択や使用方法に関しては、専門家に意見を求めるようにしてください。
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- トウガンはプランターで育てることができますか?
トウガンはプランターで栽培することができます。ただし、根が大きく広がるため、プランターは大きめのものを選ぶようにしましょう。 また、トウガンは排水性が高く日当たりの良い環境を好むため、プランターの底に穴を開けて排水性を高め、日当たりの良い場所で育てるのがおすすめです。 なお、トウガンは成長が早い植物なので、化成肥料・有機肥料のいずれかを使って定期的な追肥を行います。バランスよく栄養を補給できるよう、種類や量に配慮してください。
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