骨董品はどこで売る?処分する前に知りたい!買取店の選び方や高く売る持ち込みのコツ
「倉庫を整理していたら骨董品が出てきた」「遺品整理で骨董品を処分したい」などの理由で、骨董品を売りたいけれどどこに売ったらいいかわからない、という方は多いのではないでしょうか。
せっかく売るのであれば、高く買取してくれるところを選びたいですよね。しかし、骨董品の価値を知らなければ、不当な金額で買取りされても分かりません。また、骨董品には、売る時期や保管状況などでも買取価格が変動するという特徴があります。
この記事は、骨董品の買取店の選び方や売り方、高く売るためのコツなどを解説していきます。すぐに骨董品を売りたいという方だけでなく、売る予定はないが骨董品を持っている方もぜひ最後までお読みください。
- 高く売れる骨董品やその調べ方
- おすすめの買取店の選び方と買取方法
- 骨董品を高く売るコツと注意点
高く売れる骨董品とは?
高く売れる骨董品は、次の3つのポイントで見分けられます。
- 作家のサインや落款がある
- 希少価値の高い時代に作られている
- 価値の高い素材で作られている
作家のサイン・落款がある
高く売れる骨董品のポイントのひとつは、作家のサインがあるかどうかです。
絵画や書画には「落款」が、陶磁器には「銘」が記されています。落款も銘も作家のサインのことで、有名な作家のサインがあれば骨董品の価値も上がるのは当然です。
また、それほど高名ではなくても、サインがあればいつの時代に誰が作ったものかはっきりします。なんのサインもない骨董品に比べれば価値も上がり、買取してもらうには有利です。
骨董品を持っていて価値がわからない方は、サインがあるかチェックしてみよう!
希少価値の高い時代に作られている
骨董品は、どの時代に制作されたものかで希少価値が変わります。
同じような骨董品でも、制作された時代によって現存する数が少ない方が、希少価値が高くなるからです。制作された時代が古く、数も少なければ、かなり希少価値が高い骨董品と言えるでしょう。
時代に関係なくたくさん作られており、流通量も多ければそれほど希少価値はないと言えます。
骨董品は1点ものだけど、同じようなものがたくさん作られていたら価値が上がりにくいんだよ。
価値の高い素材で作られている
骨董品は、使われている素材によっても価値が変わります。
金や銀、古くから金以上に珍重された翡翠などは価値が高く、これらが使われている骨董品は高値がつきやすいです。ほかにも、象牙や赤珊瑚の中でも特に色の濃い血赤珊瑚なども貴重で価値が高いと言われています。
価値が分からない骨董品は、素材を調べてみるのも一つの方法だね!
高く売れる骨董品かどうか調べる方法は?
高く売れる骨董品がどのようなものか分かりましたが、さらに本当に高く売れるか調べてみるには次の3つの方法があります。
- 骨董品の買取店に査定してもらう
- インターネットで調べてみる
- 書籍に載っていないか調べてみる
骨董品が手元にある方は、さっそく調べてみましょう。
骨董品の買取店に査定してもらう
骨董品に価値があるかどうかは、専門の鑑定士がいる買取店で査定してもらうのがおすすめです。
骨董品は、そのものの価値以外にも、作家の知名度やトレンドによって相場が左右されます。長年培った知識や経験がないと、現状で一番適正な価格を付けることができません。
素人が判断しようとしても、本物と偽物を見間違ったり、骨董品が持つ来歴を知らなかったら、正しい判断はできないでしょう。確実なことを知りたいのであれば、その道のプロに鑑定してもらうことです。
骨董品に詳しいプロの鑑定士に見てもらうのが一番だね。
インターネットで調べてみる
インターネットでも、どのくらいの金額で取引されているか調べることが可能です。
骨董品のオークションサイトでは、常時取引が行われているため、どのくらいの金額で落札されているのか取引相場が分かります。また、買取店の中には、買取実績を掲載しているサイトもあるので、こちらも参考になるでしょう。
ただし、インターネットで調べた金額で必ずしも売れるわけではありません。高価な骨董品が安値で取引されているケースもあります。
インターネットで調べた金額を信じて、高値が付くものを安く売ってしまうこともあるので注意しましょう。売る予定がないけれど骨董品のおおよその価値が知りたい、という場合にはおすすめです。
おおよその価値を知るには便利だよ。でも、あくまで一例として参考程度にしておこう!
書籍に載っていないか調べてみる
これは時間や労力のかかる方法ですが、書籍に載っているか調べることで、価値がある骨董品なのか知ることもできます。骨董品の来歴だったり、取引された記録だったりが分かれば、ある程度価値のあるものがどうか参考になるでしょう。
本で調べるのも、参考程度がいいのかも。やっぱり確実なのは、トレンドも把握してるプロの鑑定士に見てもらうのが一番ってことだね!
骨董品はどこで売る?売買の3つの方法
次に骨董品の売り方ですが、売買には次の3つの方法があります。
- 骨董品の買取専門店を利用する
- ネットオークションを利用する
- リサイクルショップに売る
それぞれメリットデメリットも含め、解説していきます。
骨董品の買取専門店
ひとつめは、骨董品の買取専門店に売却する方法です。プロの鑑定士が査定し、現状の適正価格を提示してくれます。
それで納得がいけば、契約成立です。査定価格での買取以外に、買取店の中には骨董品のオークションへ代理出品してくれるケースも。オークションでは、査定価格より高値で落札されることもあります。
ただし、オークションが開催されて落札されるまでは、換金できません。かなり日数がかかることもあるので、すぐに売却したい場合は、査定価格で買い取ってもらうのがおすすめです。
買取店には、すぐに買取しないで、オークションに出品してくれるところもあるよ!
ネットオークションを利用する
骨董品を扱っているネットオークションもあるので、そちらを利用して売ることも可能です。
自分で出品すれば、サイトの利用手数料と配送料の負担のみで、売却額がすべて自分の利益になります。最低落札額を決めておけばそれ以下で落札されることはないので、安く買取される心配もありません。
ただし、オークションでは売れないこともありますし、出品作業や梱包、取引相手とのやり取りなど手間もかかります。
オークションは高く売れれば利益が大きいけど、絶対売れるとは限らないんだよね。
リサイクルショップ
骨董品の中には、買取価格がつかないものもあります。その場合は、リサイクルショップに持っていくのも一つの方法です。骨董としては価格がつかなかったものでも、リサイクル品として売れることもあります。
最初からリサイクルショップに持って行ってしまうと高価なものが安く買取されてしまうこともあるので、専門家に鑑定してもらって価値がなかった場合に利用しましょう。
骨董品としては価値がなくても、リサイクルショップで売れることもあるんだね。安くても少しでもお金に換えたいなら、リサイクルショップを利用する方法もあるね!
高く買い取ってもらうなら買取専門店がおすすめ!
リサイクルショップは、あくまで骨董品としての価値がない場合のみ。自分で行うネットオークションなどは、手間やリスクも伴います。
一番確実に適正価格で買い取ってもらうなら、買取専門店が一番です。査定後すぐに買取をしてもらえるので、すぐに換金することができます。
早く売りたい時にも、やはり買取専門店がおすすめです。その際は、経験と実績のある鑑定士がいる買取店を選ぶようにしましょう。
確実に適正価格で売れるのは、買取専門店だよ。ネットオークションやリサイクルショップは2番手、3番手で考えておくといいね。
高く売れる骨董品か知りたい時は、簡単にできる査定がおすすめ
骨董品を簡単に査定する方法が3つあります。
- WEB査定
- LINE査定
- テレビ電話査定
どの方法も、パソコンやスマホで簡単にできますよ。
WEB査定
WEB査定は、インターネットのサイトから査定を申し込みする方法です。
自分で撮った骨董品の写真や、いろいろな情報を入力して、査定の申し込みをします。鑑定士はその内容を見て、査定価格を知らせてくれるという流れです。
対面でやり取りする必要がなく、24時間好きな時間に依頼ができます。回答まで少し時間がかかる場合もありますが、ほとんどはスピーディに返答がもらえ、そのまま買取に進むことも可能です。
LINE査定
LINE査定は、LINEのトーク画面を使って査定をしてもらう方法です。
LINEはWEB査定と違ってたくさんの写真を送れます。また、不明な点を聞いたりなどやり取りしながら査定を進めていくことが可能です。
便利さもあり、最近ではLINE査定を取り入れている買取店も増えています。
テレビ電話査定
テレビ電話に繋いで査定をしてくれる買取店もあります。
画面上とはいえリアルタイムに骨董品を見せながら査定してもらえるので、WEBやLINE査定と比べてより詳細に見てもらうことができます。
ただし、やはり実物を手元で見ているわけではないので、鑑定士に直接見てもらうよりは低い査定額になる傾向もあると言えるでしょう。また、直接ではなくても対面でのやり取りになるので、それを避けたい方はWEBやLINE査定がおすすめです。
LINE査定は、最近増えてきた方法だね。手軽にやり取りできるから利用する人も増えているよ。
骨董品を売る時に利用できる買取方法は?
査定してもらうにはWEBなどの方法がありましたが、買取してもらうにはどのような方法があるのでしょうか。買取方法には、次の3つがあります。
- 出張買取
- 店頭買取
- 宅配買取
利用しやすい買取方法を選びましょう。
近くの骨董品店から「出張買取」
近くに骨董品店がある場合は、そこから自宅や骨董品が保管してある倉庫まで、出張での買取方法があります。小さいものなら持ち運びが簡単ですが、重いものや繊細なものだと持ち運びも大変です。
保管場所まで来てもらえれば、移動せずに査定してもらうことができます。査定額に納得できれば、その場で買取りしてもらうことも可能です。梱包や搬出なども買取店が行ってくれるので、手間なく骨董品を売却することができます。
骨董品を用意しておけば全部買取店の人がやってくれるから、手間がかからなくて便利だよ。
骨董品を持ち込みで「店頭買取」
近くに骨董品の買取店がある場合は、直接出向いて店頭で買取りしてもらう方法もあります。
その場合は、自分で骨董品を持ち込む必要があるので、割れ物など壊れやすいものは持ち運びに注意しましょう。すぐに買い取ってもらいたい場合は、自分の都合で来店してその場で買い取ってもらえる店頭持ち込みが便利です。
ただし、近くに買取店がないと遠方まで持っていくのが大変なので、遠方でも出張してくれるところを探すか、宅配買取になります。
すぐに換金したい時や、家や倉庫に来てもらいたくない時は店頭に持ち込むのが良さそうだね。
遠方でも利用できる「宅配買取」
宅配買取は、骨董品を宅配便で送って買取してもらう方法です。
梱包するのに手間がかかりますが、買取店が遠方の場合でも利用できるので、近くに買取店がない場合や遠方でもこの店に売りたいという理由があれば利用するとよいでしょう。デメリットは、骨董品が配送中に破損するなどのリスクが伴うことです。
宅配業者の中には美術品対象のサービスもあり、作品の特性に合わせた梱包で安全に運送してくれます。高価な骨董品や大きなサイズのものは専用のサービスを利用しましょう。
美術品専用の配送サービスなんてあるんだね!美術展とか各地でやる時は、そういう特殊な配送を利用してるのかぁ。
高く売れる骨董品買取店を選ぶ3つのポイント
骨董品を扱っている買取店なら、どこでも同じではありません。高く売れる買取店を選ぶポイントは、次の3つです。
- 自店で買取と販売の両方を行っている
- 売りたい骨董品と同じジャンルを扱っている
- 資金力がある
自店で買取と販売の両方を行っている
骨董品を買取してくれる店は、2種類あります。買取専門店と買取販売店です。
買取専門店は、買取した骨董品を販売業者などに転売したりマーケットに出したりします。売り手と買い手の中間業者の位置漬けです。
一方、買取販売店は、骨董品を買取りそのまま自店で販売することができます。中間マージンが発生することがないため、その分買取金額が専門店より高くなる傾向があります。
買取と販売の両方をやっているお店の方が、余計な手数料がない分高く買い取ってもらいやすいってことだね!
売りたい骨董品と同じジャンルの品物を販売している
骨董品の買取店は、それぞれの店で得意のジャンルや専門の分野があります。
そのため、得意分野とは違うジャンルの骨董品を売りに出すと、適正な価値で買い取ってもらえない可能性があるのです。買取店を選ぶ時は、ホームページなどをチェックして、自分が所有している骨董品を専門に取り扱っているか調べてみましょう。
特定の分野に絞った買取店と幅広く扱っている買取店があるけど、何でも扱っているからといって得意とは限らないかもね。
高額取引がすぐにできる資金力がある
骨董品の買取店は、買取時に現金で支払うことが多いです。
数万円程度であればどこも問題ないでしょうが、数百万や数千万など高額の取引になると、資金力がない買取店は即金での買取が難しくなります。
資金力があればそれだけ高額取引が可能で、信頼も高くなると言えるでしょう。また、資金力が乏しい買取店に価値の高い骨董品を持っていくと、安い金額で査定される可能性もあり得るので、注意が必要です。
資金力があるかを確認するのは難しいけど、買取実績に高額の骨董品があれば信頼できそう。
骨董品を高く売るには5つのコツを実践しよう!
骨董品を売る時は買取店の選び方も大切ですが、骨董品を高く売るためのコツも重要です。ここでは、高く売る5つのコツをご紹介します。
- 鑑定書などの付属品はすべて揃えておく
- きれいな状態で保管しておく
- 複数の買取店に査定してもらう
- まとめて売る
- 売るタイミングを見極める
鑑定書などの付属品はすべて揃えておく
骨董品には、鑑定書や箱などの付属品があります。これらの有無も査定の対象になるので、大切に保管しておきましょう。鑑定書があれば骨董品が本物であることの証明になります。そのため、取引もスムーズにいきやすいです。
骨董品と付属品を普段からきちんと管理しておけば、いざ買取に出す時も焦らずに済むので、処分したり紛失したりすることのないようにしておきましょう。
骨董品の価値は品物だけでなく、付属品があることで価値が上がることもあるんだね。
きれいな状態で保管しておく
骨董品の保存状態の良し悪しは、ダイレクトに査定額に影響します。どれだけ価値のあるものでも、破損していたり、日焼けやシミ、カビなどがあったりすれば、それだけで骨董品の価値は下がります。
日頃から丁寧に扱い、適切な保管場所に保存するようにしましょう。
また、売りに出す時はホコリを払うなど、軽く手入れをすると印象が良くなり、査定額に影響することがあります。ただし、やりすぎて傷をつけてしまわないよう気を付けて手入れしましょう。
いくら良い品でも、保存状態が悪いと査定額に響いてくるよ。
複数の買取店に査定してもらう
骨董品を査定に出す時には、複数の買取店に査定してもらうのがおすすめです。骨董品は、品物の価値だけでなくトレンドや作家の知名度でも価値が変わります。
そのため買取相場が分かりにくいですが、複数の買取店で査定してもらえば、おおよその買取相場が分かるからです。
一つの店舗だけで査定してもらうと、本来の価値より安く売ってしまう可能性もあります。複数の買取店で査定してもらえば、一番高い査定額を付けてくれたところに売ることができますよ。
少しでも高く売るためには、複数の買取店で査定してもらって、だいたいの買取相場を把握しよう!
骨董品が複数ある場合はまとめて売る
売りたい骨董品が複数ある場合は、別々に売るのではなく一つの買取店にまとめて買取してもらいましょう。
買取額には諸々の手数料が含まれています。買取店はまとめて引き取ることで買取りに掛かる費用や手間を減らすことができます。
買取店にとっては費用を抑えることができるので、その分を買取額に上乗せしてもらえれば、相場より高い金額で買い取ってもらうことが可能です。
まとめて売ることで、トータルの買取額が上がることもあるよ。
売るタイミングを見極める
売るタイミングを見極めることも大切です。売った時は作者が無名だったので安かったけれど、あるきっかけで有名になり骨董品の価値が急激に上がったということもあります。
また、季節ものは時期によって買取相場が変動しやすいです。不況の時は価値が下がるなど、世間の経済状況によっても変動することがあります。
安くなった時に売ってしまうことのないよう、すぐに換金したいのでなければ、売るタイミングはしっかりと見極めましょう。
売るタイミングによっては思ったより安くなってしまうこともあるから、見極めも大切だね。
骨董品を高く売るために注意すべきことは?
最後に、骨董品を売るために注意すべき3つのポイントを解説していきます。
- 手入れをしすぎない
- 修復しない
- 売りたい時にすぐ売る
ホコリや汚れのある骨董品でもあまり手入れをしない
骨董品は、あまり手入れしないで買取りに出すようにしましょう。きれいな状態で売りに出そうと真剣に掃除するあまり、壊してしまったケースもあります。軽くホコリを払う程度は印象も良くなるのでいいですが、やりすぎは査定額を下げることにもなりかねません。
骨董品はデリケートです。破損したり傷つけそうな場合は、何もせずそのまま査定に出す方がいいでしょう。
高く買ってもらおうと汚れを払うつもりが、壊してしまったなんてことにならないように、下手なことはしない方がいいってことだね。
骨董品の一部が壊れていても修復しない
骨董品が壊れていても、自分で修復してしまったら確実に価値が下がります。素人判断で直してしまうのは、もったいないのでやめましょう。下手に修復するより、壊れた状態で買取りに出した方が査定額は良いはずです。
素人判断で修復してしまうと、価値が下がってしまうよ。
売りたいと思ったらすぐに売る
骨董品は、売りたいと思った時が売り時です。長く保管していれば、その分劣化が進んで買取価格も下がります。
また、今市場価値があるものでも、この先もずっと価値があるとは限りません。手放す時期を逃してしまうと、結局売れなかったり予想より安い金額で売らざるを得なくなるのです。
売るタイミングを逃さないためには、売ろうと思った時に早めに買取店に相談するとよいでしょう。
売りたいと思った時が、一番いいタイミングってことだね!
まとめ
骨董品が高く売れるかどうかは、人気のジャンルか、有名な作家の作品か、その時代背景も含めて査定額に反映されます。
少しでも骨董品を高く売るためには、高く売れる骨董品なのか、どこで売れば高く買ってもらえるのかを知っておくことがポイントです。
また、きれいに保管しておくなど、普段から高く買い取ってもらうためにやれることもあります。今は売りに出す予定がなくても、作品の扱いをおろそかにしていると、いざという時に後悔しかねません。
骨董品を持っている方は、すぐ売りたい方もそうでない方も、骨董品を売る時の知識として、覚えておくとよいでしょう。