クロミノニシゴリ(Symplocos paniculata)は、山地の湿った場所や河川敷に生育し、日本では主に本州、四国、九州の山地に分布しているほか、日本以外では中国や台湾、ヒマラヤ山脈にも分布しています。樹高は10〜15mに達し、樹皮は灰褐色で縦に割れることが特徴です。 春には白い小さな花を咲かせ、花序は円錐状になります。花の直径は約1cmで、5枚の花弁があり、花期は4〜5月です。果実は楕円形で、秋に熟し青紫色をしています。 葉は先端が尖った長楕円形で、縁には鋸歯があるのが特徴です。葉の表面は光沢があり、裏面は白っぽい粉をふいたように見えます。また、葉の脈は網状で、側脈が目立ちます。 樹皮や葉にタンニンが含まれており、染料や薬用として利用されることがあります。 クロミノニシゴリは、東アジアが原産地で、主に中国、日本、台湾、韓国などの地域で自生しています。 名前の由来は、黒い実が熟すことから来ています。 また、学名は、ギリシャ語の「symploke(結びつき)」と、ラテン語の「paniculatus(総状花序)」が由来となっており、植物の特徴である密な花序が枝に密接に結びついている様子を表しています。
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