テリハノイバラ(Rosa luciae)は、日本をはじめとする東アジアの山地に自生しています。この植物は、高さ1-2mに成長し、枝には細かい鋸歯状の棘があるのが特徴です。バラ科の落葉低木で美しい花を咲かせ、生垣や庭木として利用されることがあります。 花は直径3-4cmで、5枚のピンク色の花弁があり、6月から7月にかけて咲きます。 葉は奇数羽状複葉で、小葉は5-9枚、長さ1-3cm、幅0.5-1.5cmで、縁に鋸歯があるのも特徴の一つです。秋には黄色に紅葉し、美しい景観を楽しめるでしょう。 果実は球形で直径6-8mm、赤く熟し、鳥類によって種子が広がります。 テリハノイバラは、19世紀後半にフランスの植物学者アドリアン・ルネ・フランシェによって、日本からフランスに持ち込まれました。その後、欧米の園芸界で交配が行われ、多くの園芸品種が生み出されています。 学名「Rosa luciae」は、フランシェの妻ルシーにちなんで名付けられました。また、日本名の「テリハノイバラ」は、葉の形状が照葉樹のように光沢があり、イバラの仲間であることから名付けられたとされています。
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