キバナシャクナゲ(Rhododendron aureum)は、常緑低木で、標高1,000m〜2,500mの湿った場所や岩場に生育し、耐寒性が非常に強いことが特徴です。葉は厚くて革質で、長さ3〜8cm、幅1〜3cmの楕円形をしており、縁には鋸歯があります。葉の裏面には銀白色の粉が付いているため、光を反射して温度上昇を抑える働きがあります。 花は黄色で、直径約3cmの漏斗形をしており、花期は5月〜6月で、枝先に5〜10個の花を散房状につけることも特徴です。果実は長さ約1.5cmの蒴果で、9〜10月に熟します。 キバナシャクナゲの起源は古く、おおよそ4000万年前の新第三紀にさかのぼるとされています。キバナシャクナゲの学名である「Rhododendron」は、ローズのような美しい花をつけることから、ギリシャ語のギリシャ語の「rhodon」と「dendron」を組み合わせて、その名が付けられました。 また、「aureum」はラテン語で「黄金色」を意味し、キバナシャクナゲの黄色い花に由来しています。日本語名の「キバナシャクナゲ」は、「黄花シャクナゲ」を意味し、同様に黄色い花にちなんで名付けられました。 キバナシャクナゲは、日本では北海道から本州の中部地方にかけての高山帯に自生しており、特に日本アルプスや白山などの高山植物の代表的な存在として知られているでしょう。
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