ナンカクランは、シダ植物門ヒカゲノカズラ科に属する多年生の常緑性シダ類の植物です。学名はPhlegmariurus hamiltoniiで、別名をオオバナンカクランともいいます。葉の形状が南方のカクランに似ていることからこの名が付いています。 ナンカクランは、日本各地の山地の林内や草原に自生しており、主に本州、四国、九州に分布しています。海外では中国にも分布域が広がっています。葉は根出葉で、長さ10-30センチメートルほどの針状の葉を根元から出します。葉は明るい緑色で、根元が一本の茎につながっているのが特徴です。 ナンカクランは、小型の胞子嚢穂をつけますが、花を咲かせることはありません。胞子嚢穂は茎の上部につき、長さ2-3センチ程度です。実をつけることはなく、胞子によって繁殖します。 ナンカクランは、半日陰の湿潤な環境を好み、水はけの良い土壌で育ちます。過湿には弱く、通風性と排水性の高い場所で育てるのが良いでしょう。過剰な日光を避け、朝日や夕日を当てるのが適しています。 ナンカクランは、鉢植えに適した観葉植物です。葉の美しさから室内での観賞用として人気があります。育てやすい植物ではありますが、環境にはある程度気を遣う必要があります。しかし、条件を整えれば長期間楽しむことができるでしょう。
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