カニクサ(Lygodium japonicum)の起源は東アジア地域にあります。特に、日本、中国、朝鮮半島、台湾などの地域で自生しており、日本では古くから知られている植物です。 学名「Lygodium japonicum」は、ギリシャ語の「lygodes(柔らかい)」と「japonicum(日本の)」が組み合わさったもので、日本原産の柔らかい葉を持つ植物という意味が込められています。また、日本語名の「カニクサ」は、葉の形状がカニの足に似ていることから名付けられました。 この植物は、江戸時代にはすでに日本で栽培されていたとされ、その後、19世紀にアメリカやヨーロッパにも伝わりました。現在では、世界各地の温帯や熱帯地域で栽培されていますが、一部地域では外来種として問題視されることもあります。 カニクサ(Lygodium japonicum)は、日本をはじめとする東アジアやオーストラリアに分布しています。別名「ツルカズラ」とも呼ばれ、その名の通り、つる性のあるシダ植物であることが特徴です。 葉は2回羽状複葉で、小葉は長楕円形で縁に鋸歯があります。また、葉の表面には光沢があり、触ると滑らかな感触です。葉柄は長く、茎は細くてしなやかで、他の植物に巻き付いて成長します。 湿った場所や日陰のある場所を好み、山地や河川敷、林縁などに生育しています。また、耐陰性が強く、環境に対する適応力が高いため、庭木や生け垣の下など、人家周辺でもよく見られるでしょう。 繁殖方法は胞子によるもので、胞子嚢群は葉の縁に沿って並んでいます。胞子が飛散し、適した環境で発芽することで新たな個体が生まれます。アメリカ合衆国では外来種として問題視されており、その繁殖力の強さから駆除されることもある植物です。
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