クルマバハグマ(Pertya rigidula)は、特に日本、中国、韓国、台湾の山地の林縁や草地に生育しているキク科の植物です。 高さは30cmから1mほどに成長し、葉は互生し、長さは5-10cm、幅は1-2cm程あります。葉の形は倒披針形で、先端は尖り、縁には鋸歯があるのが特徴です。 花期は7月から9月で、茎の先端に直径約1cmの白い頭状花序をつけます。花は筒状で、5つの花弁があり、その先端は5裂しています。 その美しい花や葉の形状から、観賞用として栽培されることがあります。また、生育地が限られているため、希少性が高く、自然保護の対象となっています。 クルマバハグマの起源は古く、新第三紀にさかのぼるとされています。この時代には、日本列島が現在よりも温暖な気候であったため、クルマバハグマはその環境に適応して生育していたと考えられます。その後、気候変動により日本列島が寒冷化し、クルマバハグマは山地に適応して生育するようになりました。 クルマバハグマの学名である「Pertya rigidula」は、この植物の特徴や分類に関する研究を行っていた、19世紀のドイツの植物学者であるAugust Pertyに由来しています。また、「rigidula」はラテン語で「硬い」を意味し、この植物の硬い茎や葉に由来しています。 日本語名の「クルマバハグマ」は、葉の形状が車輪のように丸く、縁が波状になっていることから名付けられました。また、「ハグマ」は、アイヌ語で「葉」を意味する言葉に由来しています。
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