テンジクアオイ(学名:Pelargonium inquinans)は、南アフリカ原産の多年草です。コウノトリのくちばしに植物の形状が似ていることから、ギリシャ語の「pelargos(コウノトリ)」が学名に用いられています。 高さ30cmから1m程度で育てやすいため、庭や鉢植えでよく見られるほか、春から秋にかけて咲く赤やピンクの美しい花は観賞用植物としても人気です。 品種は200種類以上で、花の色や葉の形状などが異なります。実をつけることは少なく、種子からの増殖は難しいと言われています。 テンジクアオイは日当たりと水はけの良い場所を好みます。また、剪定により美しい形状を保つことができます。
テンジクアオイ(天竺葵)
- 別名
- ツルテンジクアオイ
- 学名
- Pelargonium inquinans
基本情報
- フウロソウ 科 Pelargonium 属 テンジクアオイ(天竺葵) 種
- Geraniaceae > Pelargonium > Pelargonium inquinans
- 83%
- 完成度
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- 花
- ハーブ
- 多年草
- 草丈・樹高
- 60cm ~
- 花の色
赤
- 葉の色
緑
- 開花時期
- 5月-9月
- 日当たり
日向 午前から午後にかけて長時間日光が当たる場所 半日陰 木の木陰、もしくは午前・午後のどちらかが日陰となる場所 日陰 直射日光が当たらない場所
- 日向
- 耐寒性ゾーン
各植物がどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標です。 各植物のゾーンを知ることで屋根のない地植えで育てた際の耐寒温度を把握できます。 2:-42.7~-40.0 3:-39.9~-34.4 4:-34.3~-28.9 5:-28.8~-23.3 6:-23.2~-17.8 7:-17.7~-12.2 8:-12.1~-6.7 9:-6.6~-1.1 10:-1.0~4.4 11:4.5~10.0
- 9
- 耐寒性
- 普通
- 耐暑性
- やや強い
- 原産地
- 南アフリカ
- 成長速度
- 普通
テンジクアオイ(天竺葵) (Pelargonium inquinans)の特徴
概要
花言葉
テンジクアオイの花言葉は、その鮮やかな赤色の花から連想される「情熱」や「熱意」、「あなたを忘れない」などがあります。 風水では、赤色の花は情熱や活力を象徴し、家庭内の活気を引きだすものです。 5月26日の誕生花でもあります。
テンジクアオイ(天竺葵) (Pelargonium inquinans)の栽培時期・カレンダー
栽培時期・カレンダー
テンジクアオイは、種まきから開花まで約3ヵ月程度かかります。春から初夏にかけて開花しますが、日本では特に5月から6月が見頃を迎えます。 一日の中での開花は日中の間です。 花を長く保つためには、適度な水やりと日当たりの良い場所に置くことが重要です。枯れた花はこまめに摘むと次の花が咲きやすくなります。
テンジクアオイ(天竺葵) (Pelargonium inquinans)の育て方
水やり
テンジクアオイは、乾燥に強い植物ですが、水やりは適度に行うことが大切です。 土の表面が乾いてから、春から秋にかけてはたっぷりと、冬は少量の水を与えるようにします。 また、根元に直接水やりせず、鉢の底から吸い上げさせるようにすると、根腐れを防げます。
土壌・肥料の管理
テンジクアオイは、排水性の良い、pH6.0から6.5程度のやや酸性の土壌を好みます。 春から夏は成長期に合わせて、月に1回、液体肥料を与えます。肥料は特に、窒素、リン酸、カリウムがバランス良く配合されたものが適しています。 休眠期に入る秋から冬にかけては、月に1回程度、少量を与えます。 肥料は適量を守り、過剰に与えることは避けるよう心掛けてください。
日当たり・気温の管理
テンジクアオイは日当たりの良い場所を好む植物で、1日4時間以上、日に当てることが理想です。しかし、葉焼けを防ぐため、直射日光や午後の強い日差しを避けるようにしましょう。また風通しの良い場所に置くのが最適です。 テンジクアオイは暖かい気候を好み、耐暑性があるため、夏でも屋外での育成が可能ですが、35度を超えるとストレスになります。 一方で、5度以下の低温には弱いので、冬は室内での管理が推奨されます。特に零下になると枯死の危険があるので、寒さ対策を忘れずに行いましょう。
テンジクアオイ(天竺葵) (Pelargonium inquinans)の上級者向け育て方
剪定の方法
テンジクアオイは、剪定や切り戻しを行うことで、より美しい形状を保つことが可能です。 剪定は、枝が乱れてきたときや、花が終わった後に必要です。春から初夏にかけてが最適で、新芽が出る前に行うと良いでしょう。 まず枯れた部分や病気の部分を見つけ、それを切り取ります。次に、全体の形状を整えるために、必要に応じて枝を切り戻します。切り戻しは、植物の成長を抑え、健康状態を維持するために行うものです。 剪定や切り戻し後は、水やりを控えめにし、植物が回復するのを待つことが大切です。適度な肥料を与えると新芽が出るのを助けます。
鉢植えの方法
テンジクアオイは、鉢植えに適した植物で、地植えよりも管理がしやすく、病害虫も予防します。 植え付けは春が最適で、鉢の底に軽石や鹿沼土を敷いてから水はけの良い土を盛ります。その上にテンジクアオイを植え、根元を覆うように土を追加します。 植え替えは2年に1回、春に行います。前述の手順で新しい鉢を準備し、根を傷つけないよう慎重に移植します。 寄せ植えには、同じく日当たりと水はけを好む小さめの植物をバランスよく植えると良いでしょう。 鉢植えは手間がかかりますが、その労力に見合った美しさに出会えます。
増やし方
テンジクアオイを繁殖させるには、種まき、株分け、挿し木の3つの方法が可能です。 種まきは、春から初夏にかけて行います。種子を浅くまき、ビニールなどで覆って湿度を保ちます。発芽には約2週間かかります。 株分けは、春に新芽が出る前に行いましょう。株を掘り上げてそれぞれ分けてから、植え付けます。 挿し木を行うのは夏です。新芽が伸びた部分を切り取り、水や土に挿して根を出させます。1つの株からいくつかの新しい株を作ると同時に、親株と同じ性質の株を得られる挿し木は、繁殖方法の中で最も効率的な方法です。
病害虫対策
テンジクアオイは、特にカイガラムシやアブラムシによる被害を受けやすく、葉や茎から栄養を奪われることで、成長が阻害されます。 また、黒星病やうどんこ病などの病気を引き起こすこともあり、これらの病気にかかると葉に黒い斑点や白い粉状の斑点が現れ、最終的には枯れてしまいます。 病害虫を防ぐためには、害虫の初期発見と除去、適切な水やりと日照管理、そして風通しが重要です。
テンジクアオイ(天竺葵) (Pelargonium inquinans)の分布地図
分布・生息地
テンジクアオイ(天竺葵) (Pelargonium inquinans)の毒性
人や動物への健康効果
- edible
- 不可
- 毒性
- なし
NO DATA
犬や猫への影響
NO DATA
テンジクアオイ(天竺葵) (Pelargonium inquinans)のQ&A
- テンジクアオイのおすすめの選び方はありますか?
テンジクアオイの苗を選ぶ際は、葉が濃い緑色で、枝がしっかりと立っているものを選びましょう。また、根腐れしないよう、根元が湿っていていないかを確認することも大事です。 種子を選ぶ際は、新鮮なものを選びます。表面が滑らかで光沢があり、色が均一なものが良品です。大きさも重要なので、適度な大きさの種子を選びましょう。 品種は、花の色や形状により選ぶことができます。花の色は赤が基本ですが、ピンクや白などもあります。花の形状は一般的には五弁ですが、八弁のものもあります。
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- テンジクアオイの香りの特徴は何ですか?
テンジクアオイは、レモンのような香りが特徴です。この香りは、葉を摩擦するとより強く感じることができますが、防虫効果もあります。 リラクゼーション効果があるため、アロマテラピーにも利用されています。レモンの心地よい香りが空間全体を満たし、リラックスした時間を過ごすことができます。
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- テンジクアオイとゼラニウムの違いは何ですか?
テンジクアオイとゼラニウムの違いは、主にその起源と形状にあります。 同じ植物として扱われていることも多いですが、テンジクアオイは、南アフリカ原産の多年草で、花の色は多彩で赤やピンク、白などです。ハート形の葉の表面には毛が生えています。 一方、ゼラニウムは、アフリカ原産の一年草です。花の色は主に赤で、円形の葉にはギザギザがあります。 また、テンジクアオイは香りの特徴を活かして、アロマテラピーに使用されることがあります。