モクレン（木蓮）

モクレンの剪定に適した時期は、花が咲き終わった後の初夏から夏にかけてがふさわしいとされています。剪定によって伸びすぎた枝による樹形の崩れをすっきと整えることができ、その後の新芽の成長も促進します。 また、密集した枝を整理することによって風通しをよくし、病害虫の発生を防止する効果もあるのです。ただし基本的にモクレンはそれほど剪定を必要としない植物なので、過度な剪定は樹木の生長を妨げてしまう可能性もあるので控えましょう。

モクレンの苗木の育て方で重要なのは場所選びです。日当たりの良い場所と水はけの良い土壌を選びましょう。植え付けは1月から3月頃で、根本が地面と同じ高さになるように植え付けします。その後はたっぷりと水を与えてください。 花の時期が終わると剪定をして樹形を整えましょう。伸びすぎた枝が交差して密集している場合はすっきりとカットして風通しを良くすることも大切です。 肥料については、春と秋に与えましょう。特に花の時期の前の春がおすすめです。ですが地植えの場合は鉢植えよりも肥料を多くやらなくても良いので、過度になりすぎないように注意が必要になります。

モクレンの育て方については適切な場所選びが必要になります。日当たりがよいところが適していますが、直射日光や夏の強い日差しを長時間浴びる場所は適していません。 また、モクレンは水はけの良い土壌を好みますので、排水性の良い土を持つ庭であれば良いでしょう。モクレンは越冬できる植物ですが、冬季の霜には弱いので、霜よけ対策が必要になります。 適度な水やりや病害虫のチェックなど、日々の管理をきちんとすることで、モクレンは庭のシンボルツリーにすることができます。

モクレンの香りは、春の訪れを感じさせる香として昔から多くの人々に愛されている香りです。フレッシュさとフローラルさを兼ねたような香りが特徴的といえます。 この香りはモクレンの花が昆虫を引き寄せるためのもので、特に夜間に強くなる傾向です。モクレンは香水としても人気ですが、精油として抽出するのはとても難しいので高級品になります。一般的に出回っているモクレンの香りのフレグランスはモクレンに似た香りを生成したものです。

モクレンは、春の訪れを告げる花としてその美しい大ぶりな花の形状と、甘い香りは庭木として非常に適しています。比較的育てやすい樹木で、特別な手間をかけなくても良く育つため、初心者にもおすすめです。 水はけの良い土壌と日当たりの良い場所であれば、毎年美しい花を楽しむことができます。さらにモクレンは耐寒性もあり、寒い地域でもよく育つため、庭木としての適応範囲が広いです。 ただしモクレンは種類によってはとても大きく成長するため、事前に高さや育ち方を確認して、庭にそのスペースを確保しておきましょう。きちんと育てればモクレンは庭を彩る美しいシンボルツリーになります。

モクレンは明るい紫が一般的な色合いで、紫木蓮(シモクレン)がモクレンの代表的な種類になります。紫からピンク色の花という形容もさますが、どちらかというと紫に近い濃いピンクという印象です。モクレンには多くの種類があるので、同じ色でも淡いものや濃いものなどとても個性的といえます。 淡いピンクの花を咲かせる更紗モクレン(サラサモクレン)という品種は、紫のシモクレンと白のハクモクレンの交雑種で、両方の中間の色合いである上品な淡いピンク色の花を咲かせます。

モクレンとコブシはどちらも春を告げる美しい花ですが、いくつかの違いがあります。モクレンは花びらが9枚(そのうち3枚はガク)で直径10cm以上ですが、コブシの花びらは6枚で4、5cmとモクレンよりも少し小さめです。 モクレンは花びらが開ききっていない上を向いた状態で咲きますが、コブシは上や横などいろいろな方向に花びらが向いています。なのでコブシは中央に花芯が見られる形状です。 また、モクレンは花がさいている間は同時に葉をみることができませんが、コブシは花が咲いた後で葉がでるので葉と花の両方を見られることもあります。

モクレンの冬芽は柔らかい毛に覆われています。これは芽鱗（がりん）といい、コートのような役割として厳しい冬の気温を乗り越えていくためのものです。 冬芽は春の訪れの準備機関として、新しい葉や花を生じさせる基盤を形成するものになっています。モクレンの冬芽は公園などで見かけることも多いですが、冬の済んだ空気の中では銀色の毛がキラキラと光っていてとても綺麗です。モクレンの冬芽は公園などでも見かけることがありますが、春を待つ冬の風物詩としても人気があります。

「スノーホワイト」はモクレンの品種の1つで、その名のとおり純白の花を咲かせます。モクレンよりも花弁も枝も細く繊細なイメージで、全体的に小ぶりです。 特にスノーホワイトは、一番手的なモクレンに比べて花びらが上向きに集まっている形状をしていて、上品で美しい姿が特徴的といえます。 さらにスノーホワイトは他のモクレンの品種と比べて耐寒性にも優れていて、寒冷地でも育てやすい品種です。なので、寒い地域での庭木や公園の樹木として人気があります。 スノーホワイトは開花期が長く春から初夏にかけて純白の花を楽しむことができます。

モクレンの選び方は、苗木を選ぶ際、根本が太くて枝分かれも良好であるものを選びます。また葉もしっかりとチェックして、黄色や茶色の斑点がないか、色つやが良いかなど確認しましょう。 モクレンの品種については、紫色の花を咲かせる「シモクレン」が一般的ですが、白い花を咲かせるハクモクレンや黄色の花のキモクレンがあります。そのほかにシモクレンとハクモクレンの交雑種であるサラサモクレンがあり、色もシモクレンとハクモクレンのちょうど中間のピンク系です。淡いピンクから濃いピンクまでいろいろあります。