キモクレンの起源は非常に古く、約1億年前の白亜紀にさかのぼるとされています。この時代には、現在の北アメリカ大陸にあたる地域にマグノリア属の植物が広く分布していたと考えられています。 キモクレンの学名「Magnolia acuminata」は、その特徴的な花びらの形から「先が尖った花びら(acuminata)」としてカール・リンネが命名しました。また、日本名である「キモクレン」は、花の形が木目に似ていることから、木目蓮(もくもくれん)と呼ばれるようになったことが、起源だったのではないかと言われています。日本には江戸時代に渡来し、その後、日本の庭園や公園などで栽培されるようになり、現在では日本でも見ることができます。 キモクレンは、標高の高い場所や湿地に生育しています。主な分布域はカナダ南東部からアメリカ合衆国の南東部にかけて広がっています。 キモクレン(Magnolia acuminata)は、北アメリカ原産のモクレン科モクレン属に属する落葉高木で、主に北米で広く分布しています。日本ではあまり有名な植物ではありませんが、海外では庭木や公園樹として植えられています。 樹高は15から30mほどに成長し、幹の直径は1mほどになります。樹皮は灰褐色で、若い枝は緑色をしているのが特徴です。葉の形は楕円形から倒卵形で、長さ10-25cm、幅6-12cmほどになります。先端が尖っているのが特徴です。 花は直径7-10cmで、黄緑色からクリーム色をしており、芳香があります。花期は春から初夏にかけてで、葉が展開する前に咲き、果実は長さ5-8cmの紡錘形で、熟すと赤褐色です。 耐寒性も高く、美しい花や果実を実らせることから、広く親しまれている植物です。木材として家具や建築材に使われることがあります。
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