コバノズイナ(Itea virginica)は、北アメリカ原産で、日本に自生する同属のズイナ(Itea japonica)よりも葉が小さいため、「小葉の髄菜」と呼ばれています。属名のIteaはギリシャ語で「ヤナギ」を意味し、葉の形が似ていることから名付けられました。また、virginicaは「バージニアの」を意味し、北アメリカのバージニアが原産であることに由来します。 また、コバノズイナの品種の一つであるヘンリーズガーネット(Itea virginica 'Henry's Garnet')の品種名「ガーネット」は、ガーネットのようにやや暗めの赤色に紅葉する葉の様子が由来です。 コバノズイナ(Itea virginica)は、アメリカ東部の湿地や湖畔に生息している落葉低木です。春に咲かせる白い花や、秋に見せる紅葉には見ごたえがあります。花は枝先に小さな花を密集して咲かせ、花期である5月~6月になると、白い花が穂のようになり、遠目から見ると細長いブラシに見えるのも特徴的でしょう。 コバノズイナには、ヘンリーズガーネットやリトルヘンリーといった品種があり、ヘンリーズガーネットは、花序が長く枝垂れる品種で、花姿が優雅です。花序は株が充実すると20㎝程度の長さになります。リトルヘンリーは、ヘンリーズガーネットよりも小型で、花序が短く、よりコンパクトな株形をしているのが特徴です。 また、コバノズイナの葉は細くて先が尖っており、湿地や湖畔に生息するため、水辺の庭園にもよく利用されます。
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