ニチニチソウ（日日草）

ニチニチソウは夏の代表的な花の1つで、暑さをものともせず、元気よく花を咲かせて見るものを楽しませてくれます。1つの花は3～5日ほどで萎れますが、次から次へと咲いていき毎日途切れることがないので日日草と名付けられました。 高さは20cm～60cmくらいで、初夏から秋まで長い期間咲き続けます。一般的にはピンクや色が主流ですが、紫や赤など色のバラエティーは豊富です。 ニチニチソウは日本では夏の定番的な観賞用の花として、庭や公園を彩ってくれます。耐暑性が高く乾燥にも強いため、育てやすい植物です。 ニチニチソウはキョウチクトウ科の多年草ですが、耐寒性が低く日本の寒い冬を乗り切ることが難しいため、一般的には一年草として扱われています。

ニチニチソウの花言葉は、「友情」「楽しい思い出」「生涯の友」「忘れない思い」などとされています。前向きで長く続く気持ちを象徴していて、美しい花が次々と絶え間なく咲き続ける様子からイメージされたものです。 誕生花は花の咲く時期どおりに7月や8月になっています。風水では邪気を払い、家庭の安寧を保つとされている植物です。

ニチニチソウは初夏から秋までの長い期間楽しむことができます。特に5月から10月が最も見ごろになる季節です。一度咲いた花は3、4日で散りますが、次から次へと咲いていくので耐えることがなく、その名のとおり毎日花を楽しませてくれます。 花を長く咲かせるには、枯れた花がらをこまめに摘み取りましょう。ニチニチソウの花柄は摘み取らなくても自然に落ちますが、見た目も悪く湿気でカビが生えるなど病気の原因になるので、しっかり取り除くことをおすすめします。

ニチニチソウは乾燥に強いので、地植えの場合は水やりにさほど神経質になる必要はありませんが、鉢植えの場合は土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。特にニチニチソウの咲く期間は暑い時期が中心ですぐに土が乾いてしまいます。 秋以降の涼しくなってからは、土も乾きにくくなるので過度な水やりには注意が必要です。気候や天気によって水やりは管理しましょう。

ニチニチソウの土は排水性の良いものを選びましょう。特に特別な土にこだわらなくても一般的な植物が育つ土であれば問題なく育つので、市販されている草花の土であれば大丈夫です。 ニチニチソウは次々に花を咲かせていくので、花の季節には適度な肥料が必要になります。1か月に1回程度の割合で水やりの際に混ぜて与えるのがおすすめです。 ですか、肥料のやりすぎは逆に根を痛めてしまう場合もあるので、注意しなければなりません。

ニチニチソウは日当たりの良い場所を好み、日照量が多いほど花付きは良くなります。夏の強い日差しにも強い植物なので、日照不足になると花付きが悪くなるだけでなく、日を求めて茎が無駄に伸びてひょろひょろとした見た目もバランスも悪い状態になります。株そのものが弱くなってしまうこともあるのです。 ニチニチソウは暖かい気候を好む植物で、最適な気温は20～30℃とされています。日本の暑い夏にも負けず元気に花を咲かせます。耐暑性はありますが、蒸れてしまうと害虫などがつきやすくなるので、風通しの良い場所に置きましょう。 耐寒性は低く、冬の寒さに弱いので、本来多年草ではありますが、日本の冬を乗り越えることができないため、一般的には一年草とされています。

ニチニチソウは剪定や切り戻しを行うことでより美しい形状を保つことができます。定期的に切り戻しをすると、そこから脇芽が出るので横に広がるバランス良い形を保ち、花の量も多くなるのです。 ニチニチソウを剪定する際はは小さな脇芽が出ている部分を残して、その上の部分をカットします。花は自然に落ちるので花柄を摘む必要はありませんが、落ちたままにしていると病気の原因になるので、適度に拾ってあげましょう。

ニチニチソウは、鉢植えでも地植えでも育てることが可能ですが、鉢植えの方が管理がしやすいです。排水性の良い土で、鉢底には石や砂を敷いて水はけのよい状態を作りましょう。 植え付けは5月から初夏にかけて行い、夏の間次々と育つのである程度株の間をあけて植えます。ニチニチソウは寄せ植えにも適していて、他の植物との美しいコントラストを楽しめます。ただし一緒に植える植物との相性を考えることが必要で、特に同じように日差しを好む植物と植えるのがおすすめです。

ニチニチソウの増やし方は種まきと挿し木が主流です。種まきは春から初夏にかけてです。約10日ほどで発芽します。乾かさないように注意しましょう。 挿し木は春から夏にかけて行います。葉が5、6枚ほどついた状態の新芽が出た枝を10cm程度切り取り、下部の葉を取り除いて土に挿します。 ニチニチソウは種まきも挿し木も繁殖しやすいですが、挿し木の方が確実性が高いです。種まきは発芽率や育てる期間を考えると、挿し木の方が簡単に早く育ちますので手軽に増やしやすいです。 花が終わった後は、種を収穫することができます。緑色のさやができるので茶色になって割れきたら収穫しましょう。ですが、ほおっておくと弾けて落ちてしまうのでこまめにチェックすることが必要です。

ニチニチソウは一般的な植物と同じように、アブラムシやハダニによる被害を受けやすいので注意しましょう。これらの害虫は葉に吸い付き栄養を奪ってしまいます。 ニチニチソウがかかりやすい病気としては、立枯病があります。湿気や風通しの悪さでかかることがある病気です。これらの病害虫を防ぐためには、定期的な水やりと日照が大事になります。過湿や水不足は病害虫の発生を助けてしまうため日々の管理をしっかりと行いましょう。 病害虫は早期の発見が大事で、すぐに取り除くか必要であれば薬剤の使用も考慮することで対処できます。