ツクバネ(Buckleya lanceolata)は、常緑低木で、樹高は2〜3m程度で、葉は長楕円形で縁に鋸歯があり、対生しています。ツツジ科に属する植物で、絶滅危惧種に指定されて、保護対象となっています。 花期は5〜6月で、黄緑色の小さな花を咲かせ、雌雄異株で、雄花は総状花序に、雌花は単生でつくことも特徴です。果実は核果で、秋に熟すと黒紫色になります。 ツクバネは、寄生植物であり、根には菌根を形成することができません。そのため、他の植物の根に寄生して栄養を得ます。寄生相手は主にブナ科の樹木で、特にアカメガシワが好まれます。 ツクバネの名前は19世紀のアメリカの植物学者であるサミュエル・バックリーにちなんで名付けられました。 ツクバネの起源は、おそらく北アメリカ大陸の古い森林にあります。これらの森林は、氷河期においても氷河に覆われず、多くの植物種が生き延びることができました。そのため、ツクバネは古い植物相の一部と考えられています。 日本におけるツクバネの由来については、ツクバネに類似した植物が存在し、それらはツクバネウツギ属(Styrax)やツクバネソウ属(Pieris)などと呼ばれていることから、ツクバネと同様に古い植物相の一部であると考えられています。
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