ビロードモウズイカ(Verbascum thapsus)は、日本では帰化植物として各地に分布している植物です。 高さは50cmから2mほどに成長し、夏から秋にかけて黄色い花を咲かせます。花は直径1cmほどで、花茎の上部に密集して咲くのが特徴です。 葉は長さ10〜30cm、幅5〜15cmで、楕円形から卵形をしており、表面には柔らかい毛が密生しています。 繁茂しやすく、在来種の生育を圧迫することがあるため、注意が必要です。 ビロードモウズイカは、ヨーロッパや北アフリカ、西アジアを中心に分布しており、その起源は地中海沿岸地域に遡ります。 また、ヨーロッパから北アメリカにも持ち込まれ、現在ではアメリカ合衆国やカナダの各地にも自生している植物です。17世紀から18世紀にかけてのヨーロッパ人の移住によって、持ち込まれたと考えられています。 日本には明治時代に渡来し、主に北海道や本州の日本海側に分布しています。
ビロードモウズイカ(天鷲絨毛蕊花)
- 別名
- ニワタバコ
- 学名
- Verbascum thapsus
基本情報
- ゴマノハグサ 科 Verbascum 属 ビロードモウズイカ(天鷲絨毛蕊花) 種
- Scrophulariaceae > Verbascum > Verbascum thapsus
- 83%
- 完成度
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- 二年草
- ハーブ
- 草丈・樹高
- 100cm ~ 200cm
- 花の色
黄色
- 葉の色
緑
- 開花時期
- 6月-8月
- 日当たり
日向 午前から午後にかけて長時間日光が当たる場所 半日陰 木の木陰、もしくは午前・午後のどちらかが日陰となる場所 日陰 直射日光が当たらない場所
- 日向
- 耐寒性ゾーン
各植物がどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標です。 各植物のゾーンを知ることで屋根のない地植えで育てた際の耐寒温度を把握できます。 2:-42.7~-40.0 3:-39.9~-34.4 4:-34.3~-28.9 5:-28.8~-23.3 6:-23.2~-17.8 7:-17.7~-12.2 8:-12.1~-6.7 9:-6.6~-1.1 10:-1.0~4.4 11:4.5~10.0
- 3-9
- 耐寒性
- 強い
- 耐暑性
- やや強い
- 原産地
- ヨーロッパ
- 成長速度
- 普通
ビロードモウズイカ(天鷲絨毛蕊花) (Verbascum thapsus)の特徴
概要
花言葉
ビロードモウズイカの花言葉は、「慎み深さ」や「謙虚」です。この植物の控えめで美しい姿から連想されるものです。 また、英語圏では「good fortune」という花言葉も存在し、幸運をもたらすとされており、この植物が持つ独特の風格や品位を表していると言えます。 ビロードモウズイカを贈ることで、相手に対する敬意や思いやりを伝えることができます。
ビロードモウズイカ(天鷲絨毛蕊花) (Verbascum thapsus)の栽培時期・カレンダー
栽培時期・カレンダー
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ビロードモウズイカ(天鷲絨毛蕊花) (Verbascum thapsus)の育て方
水やり
ビロードモウズイカの水やりについては、乾燥に強い植物のため、特別な注意は必要ありません。しかし、季節ごとの水やりの違いや土壌の湿度については、考慮することが望ましいでしょう。 成長期にあたる春から夏にかけては、土壌が乾燥していることを確認し、土壌全体が湿る程度に水を与えてください。頻度は週に1回程度が目安となります。 秋から冬にかけては、休眠期に入るため、土壌が乾燥している場合のみ水を与えるようにしてください。この時期は、2週間に1回程度の水やりが適切です。 過剰な水分は根腐れの原因となるため注意が必要です。排水の良い土壌を好むため、水はけの良い鉢やプランターを使用しましょう。
土壌・肥料の管理
ビロードモウズイカは、砂質や粘土質の土壌に適応力があり、特に排水性の良い砂質土壌を好みます。土壌のpHは6.0〜7.5が適しており、中性からややアルカリ性の環境で成長が良いです。 肥料に関しては、特別な注意は必要ありませんが、植物の成長が遅い場合や、土壌の栄養が不足している場合は、有機肥料や緩効性の化成肥料を与えても良いでしょう。 春に1回、株元に肥料を施すと効果的で、1株あたり5g程度が適量とされています。過剰な肥料は成長を阻害することがあるため注意してください。
日当たり・気温の管理
ビロードモウズイカは、日当たりの良い場所を好みます。日照量は1日6時間以上が望ましいです。 日差しが強すぎると葉焼けが起こることがありますが、ビロードモウズイカは日差しに強い植物であるため、特に問題はありません。逆に、日照時間が短いと、成長が遅くなり、花が咲かないことがあります。 鉢植えの場合、日当たりの良いベランダや窓辺が最適な置き場所です。ただし、直射日光が強すぎる場合は、日陰を作ることで葉焼けを防げます。 ビロードモウズイカは、耐寒性に優れた植物で、冬季の寒さにも耐えられます。また、耐暑性もあり、高温にも適応できるため、幅広い気温での栽培が可能です。 最適な栽培温度は、15℃から25℃の範囲で、この温度帯であれば、成長が早く、健康な状態を保つことができます。ただし、気温が低すぎると成長が遅くなり、高すぎると葉焼けや枯れの原因となるため、注意が必要です。 最適な気温を保つためには、日中は日陰を作ることで直射日光を避け、夜間は保温対策を行うことが効果的でしょう。 ビロードモウズイカは、耐寒性が強く、日本の気候にも適応しているため、夏越しや冬越しの方法について特別な手間は必要ありません。 夏越しに関しては、直射日光を避け、適度な水分を確保することで、熱によるストレスを軽減できるでしょう。また、病気や害虫の発生を抑えるために、適度な風通しを保つことも大切です。 冬越しの際は、霜が降りる前に、植物の周りに腐葉土や枯れ葉を敷いて保温対策を行うことで、地温の低下を防ぎ、根の凍結が避けられます。 2年生植物であり、1年目には葉を展開し、2年目に花を咲かせるため、冬越しを経験することが一般的です。そのため、冬越しの対策は特に重要となります。
ビロードモウズイカ(天鷲絨毛蕊花) (Verbascum thapsus)の上級者向け育て方
剪定の方法
ビロードモウズイカは、自然環境下で野生化していることが多いため、剪定や切り戻しに関して特別な手間は必要ありません。 この植物の成長を抑制したい場合や、花が終わった後に植物の外観を整えたい場合には、剪定や切り戻しを行いましょう。その際には、春から初夏にかけて行うのが適切です。 剪定や切り戻しを行う際には、枯れた葉や花茎を取り除き、健康な茎や葉を残して、過密になっている部分を間引いてください。
鉢植えの方法
ビロードモウズイカの植え付けは、春から初夏にかけて行います。種子をまく際には、日当たりの良い場所を選び、土壌は水はけの良い砂質や赤玉土を使用しましょう。 種子を蒔いた後、約2週間ほどで発芽します。植え替えは、苗が3〜4枚の葉を持つようになったら行いましょう。その際、十分な栄養と光を確保できるように株間を30〜40cm程度に広げます。 種子を収穫する際は、花が咲いた後、種子が熟すのを待ちましょう。種子が茶色く熟したら、茎を切り取り、乾燥させた後に収穫します。
増やし方
ビロードモウズイカは、種子をまく繁殖方法が適しています。 種子をまく方法が最適な理由は、この植物が2年生植物であり、成長が早く、種子から簡単に発芽するためです。また、種子の数が非常に多く、1つの花穂から数千の種子が得られるため、繁殖が容易に行えます。 種子をまく手順としては、まず、春または秋に、日当たりが良く、水はけの良い土壌を選び種を薄く播きます。 次に、土を軽くかぶせ、 適度な水分を保ち、発芽を待ちましょう。 発芽後は、適切な間隔で苗を間引き、成長を促してください。
病害虫対策
ビロードモウズイカは、比較的丈夫な植物であり、病気や害虫に強いとされていますが、いくつかの病気や害虫が関与することが報告されています。 例えば、根腐れ病です。根腐れ病を防ぐためには、適切な水はけの良い土壌を選ぶことや、適切な水やりを行うことが重要です。 また、ビロードモウズイカには、アブラムシやカイガラムシなどの害虫が付くことがあります。これらの害虫は、植物の栄養を吸い取り、成長を阻害することがあるため、定期的に植物を観察し、害虫が発生した場合には、手で取り除くか、適切な農薬を使用することが効果的です。
ビロードモウズイカ(天鷲絨毛蕊花) (Verbascum thapsus)の分布地図
分布・生息地
ビロードモウズイカ(天鷲絨毛蕊花) (Verbascum thapsus)の毒性
人や動物への健康効果
- edible
- 不可
- 毒性
- あり
ビロードモウズイカは、人体に対する毒性はほとんどありませんが、稀にアレルギー反応を引き起こすことがあります。 古くから民間薬として利用されてきました。特に、咳止めや去痰作用があり、気管支炎や喘息の症状緩和に役立つとされています。また、抗炎症作用や鎮痛作用もあり、喉の痛みや歯痛にも効果があると言われています。 乾燥させた葉や花を煎じたお茶として飲むことが一般的ですが、エキスやサプリメントとしても利用可能です。
犬や猫への影響
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ビロードモウズイカ(天鷲絨毛蕊花) (Verbascum thapsus)のQ&A
- ビロードモウズイカの見た目が気持ち悪いと言われる理由は何ですか?
ビロードモウズイカが気持ち悪いと感じられる理由はいくつかあります。 ①触感 ビロードモウズイカの葉は厚く、表面にはビロードのような感触の毛が生えています。 この毛の感じが一部の人々には不快感を与えています。 ②種子 花が終わると茎の先に黒い種子がびっしりとつきますが、この見た目も一部の人々に気持ち悪さを感じさせる要因なのかもしれません。
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- ビロードモウズイカは雑草として扱われていますか?
ビロードモウズイカは、広範囲に種子を散布する能力をもち生命力も強いため、一部の地域では雑草として扱われることがあります。 また、わりと一般的に見られる植物で道ばたや未開拓地にも多く生息しているため、一部では侵略的な外来種として扱われていることもあるのです。 しかし、ビロードモウズイカは美しい花を咲かせ、薬用植物としても利用価値があるため、庭園植物として栽培されています。 また、繁殖力が強いため、土壌を改良するためや防風林として植えられていることもあります。
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- ビロードモウズイカの駆除方法について教えていただけますか?
ビロードモウズイカを駆除するには、手作業で行うか除草剤を使用するか、になります。 若いビロードモウズイカは根元から手で引き抜けますが、成長したビロードモウズイカの根は深く、手作業で引き抜くのは容易ではありません。 そのため、ある程度成長したビロードモウズイカを駆除する際は、除草剤を使用するのが適切でしょう。 ただ、除草剤は環境にも影響を及ぼしますので、使用法用と使用量を守ることが大切になります。 また、ビロードモウズイカの種子は、長いあいだ土壌の中で生存するため、定期的に駆除する必要があります。 ビロードモウズイカは北米では侵略的な外来種とされているため、駆除が推奨されています。 日本でも生態系への影響を考えて、駆除するよう求められています。
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- ビロードモウズイカのおすすめの選び方はありますか?
ビロードモウズイカの種子を選ぶ際には、新鮮で、収穫後の保存状態が良く、発芽率が高いものを選びましょう。また、種子の大きさや形状にばらつきが少ないものが良いとされています。 苗を選ぶ際には、根元が太く、茎がしっかりと立っているものを選びましょう。葉の色が濃く、ハリがあり、病気や害虫の被害がないものが望ましいです。
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