モモイロノウゼンの起源は主にプエルトリコやジャマイカ、キューバなどのカリブ海諸島にあります。また、中央アメリカや南アメリカ北部の一部地域にも自生しています。 モモイロノウゼンの属名(Tabebuia属)は、タイノ族(カリブ海地域の先住民族)の言葉である「タベブイア」に由来しています。タベブイアとは、モモイロノウゼンの木材が非常に堅く耐久性が高いことを意味しており、先住民たちはこの木材を建築や道具作りに利用していたのではないでしょうか。 また、学名の「pallida」には、ラテン語で「淡い」や「薄い」という意味があり、モモイロノウゼンの花の色が淡いピンク色であることにちなんで名付けられました。日本語名の「モモイロノウゼン」も、同様に花の色に由来しています。 モモイロノウゼン(Tabebuia pallida)は主にカリブ海地域や中南米に分布している常緑高木です。日本では、沖縄県を中心に栽培されており、春先に美しいピンク色の花を咲かせることから観賞用として人気があります。 高さは10mから20mほどまで成長し、幹の直径は50cmから100cmになります。葉は羽状複葉、長さ約30cmで、対生する形で茎についています。花は筒状で長さ5cmから8cmほど、花冠は5裂し、先端が反り返るのが特徴的でしょう。 耐久性が高く乾燥にも強いため環境に適応しやすいモモイロノウゼンは、木材としても利用価値があり、家具や建築材料としても有用です。さらに、様々な環境に対して対応しやすい特徴から都市緑化や公園で街路樹として利用されています。
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