ナラガシワは、日本各地に自生する落葉広葉樹の一種です。カシワナラ、ツクシオオナラ、ノコバナラガシワとも呼ばれ、東アジア原産の植物です。長い年月をかけて日本の気候風土に適応し、山林や公園などに広く分布しています。 ナラガシワの花は春先に咲き始め、小さな黄緑色の花が枝いっぱいにつきます。種類によっては白やピンクなど様々な色の花をつけるものもあるのが特徴です。これらの花は、蜜を集めに訪れる様々な昆虫や鳥のエサとなっています。 実が熟す秋には、茶色や黒色の実がたわわに実ります。この実は鳥やリス、タヌキなど野生動物にとって秋の恵みの食べ物となっています。人間にとっても栄養価の高い食材で、山菜や薬として利用されてきました。 ナラガシワは成長が早く、高さ20m以上に達する大木です。日本の気候風土に適応しているため、手入れさえ行えば個人宅の庭木としても育てることができます。葉や実、花が美しく、自然の賑わいを感じさせてくれる大切な樹木です。
ナラガシワ(楢柏)
- 別名
- ツクシオオナラ,カシワナラ,ノコバナラガシワ
- 学名
- Quercus aliena
基本情報
- ブナ 科 Quercus 属 ナラガシワ(楢柏) 種
- Fagaceae > Quercus > Quercus aliena
- 83%
- 完成度
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- 広葉樹
- 高木
- 草丈・樹高
- 1500cm ~
- 花の色
- 葉の色
緑
- 開花時期
- 4月-5月
- 日当たり
日向 午前から午後にかけて長時間日光が当たる場所 半日陰 木の木陰、もしくは午前・午後のどちらかが日陰となる場所 日陰 直射日光が当たらない場所
- 日向
- 耐寒性ゾーン
各植物がどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標です。 各植物のゾーンを知ることで屋根のない地植えで育てた際の耐寒温度を把握できます。 2:-42.7~-40.0 3:-39.9~-34.4 4:-34.3~-28.9 5:-28.8~-23.3 6:-23.2~-17.8 7:-17.7~-12.2 8:-12.1~-6.7 9:-6.6~-1.1 10:-1.0~4.4 11:4.5~10.0
- 6
- 耐寒性
- やや強い
- 耐暑性
- 普通
- 原産地
- 中国, 韓国, 日本
- 成長速度
- 普通
ナラガシワ(楢柏) (Quercus aliena)の特徴
概要
花言葉
ナラガシワの花言葉は「勇気」だと言われています。なぜなら、ナラガシワの可憐な花が、人生を生き抜く強さを象徴していると考えられているからです。 ナラガシワは6月15日の誕生花でもあります。この日に生まれた人は、ナラガシワの持つ「勇気」のイメージを得て、困難に立ち向かうことができると信じられています。 風水でも、ナラガシワは活力をもたらす木とされています。家やオフィスにナラガシワの花を飾ると、勇気と希望のエネルギーが流れ込むと言われています。 ナラガシワの可憐で優雅な花は、勇気と希望のシンボルです。誕生花としても人気があるこの木を見ると、困難に負けない強さを思い起こさせてくれます。
ナラガシワ(楢柏) (Quercus aliena)の栽培時期・カレンダー
栽培時期・カレンダー
ナラガシワの花の見頃は5月で、特にゴールデンウィーク頃が最も美しいと言われています。花の色は白く、日本の森林でみられる風景を彩っています。 次に、この花の開花時間ですが、朝から昼過ぎくらいまでの間に開花します。夜間は閉じてしまいます。開花までには、1ヶ月ほどの期間が必要です。 さらに、この花を長く楽しむための秘訣は、適度な日照と水やりです。光が十分にあり、根元に水を供給することで、花の寿命をのばすことができるでしょう。
ナラガシワ(楢柏) (Quercus aliena)の育て方
水やり
ナラガシワという樹木は、乾燥した環境でも生き延びることができる強靭な木です。茎や枝、葉が乾燥に強いため、頻繁に水を供給する必要はありません。 春から秋にかけての新芽や新しい葉の成長期間中は、1週間に1回程度、根元に直接水をかけるのが適切です。成長のピーク時期には、土が乾いている時は十分な量の水を供給し、余分な水は避けるようにします。水はけの良い土では、根腐れを起こさないよう気をつけましょう。 冬の休眠期には、成長が止まるため、水の必要量は大幅に減ります。1ヶ月に1回くらいの供給で問題ありません。土壌の湿度を確認しながら、過剰に水を与えないよう注意します。 ナラガシワは乾燥に強く、水やりはそれほど神経質になる必要はありません。適度な水分供給と土壌の確認を行えば、木の健康な成長を助けることができます。
土壌・肥料の管理
ナラガシワは、酸性の土壌を好みます。理想的な土壌のpHは5.5から6.5です。 水はけの良い土壌も重要です。そのため、硫黄成分の肥料を使うことで、ナラガシワに適した酸性土壌を作ることができます。 肥料としては、ナラガシワは窒素を必要とします。春と夏に窒素肥料を与えると、成長が促されます。リン酸とカリウムも大切な栄養素なので、バランスの取れた肥料を選ぶ必要があります。 ナラガシワは丈夫な樹木ですが、土壌環境と肥料の管理が不可欠です。土壌のpHや適切な肥料を心がけることで、この植物の健康な成長を助けることができます。
日当たり・気温の管理
ナラガシワは日当たりを好む植物です。十分な日光を浴びることで健康に育ちます。日光は光合成に必要なエネルギーを与え、成長を促します。そのため、日当たりの良い場所を選ぶことが大切です。 ナラガシワは寒さに強いですが、極端な冷えには弱いです。寒冷地ではマルチや保温材を使うと良いでしょう。 暑さにはある程度耐えられますが、直射日光が強すぎると葉焼けの心配があります。日陰をある程度与えるのが良いと思います。 温暖な気候が適していると考えられています。寒冷地では冬の保護が必要です。 庭や公園など広い場所に植えるのが良いでしょう。日当たりの良い場所なら成長が良くなります。 日光時間が長いほど光合成が十分に行われ、成長が良くなります。
ナラガシワ(楢柏) (Quercus aliena)の上級者向け育て方
剪定の方法
ナラガシワは、正しい剪定を行うことで、木の形を整え、健全な成長を促すことができます。 剪定の適切な時期は、植物の活動が停止する冬の時期です。このタイミングで枝を切ることで、新しい芽の成長を妨げることなく、バランスの取れた樹形に誘導できます。 剪定では、まず不要な枝を除去し、枝の密生を防ぎます。次に、上部の枝を下部よりも短く切って、木の重心を低く保ちます。交差している枝も切除する必要があります。 切り口には、病気の侵入を防ぐため、傷口剤を塗布しましょう。切った枝葉の処理も忘れずに行います。
鉢植えの方法
ナラガシワを鉢植えする際、まず大切なのは、ナラガシワの根が充分に広がることができる大きさの鉢を選ぶことです。直径30センチ以上の鉢を用意するのが理想的です。 次に、水はけの良い土壌を使うことをおすすめします。ナラガシワには、空気がよく通る土が適しています。鉢の底には排水用の穴をあけておきましょう。 植え付けるときは、はじめに鉢の底に小石や磁器の破片を敷いて排水効果を高めます。そして、根を傷つけないようていねいにナラガシワを植えつけます。根の上を覆う程度に土を加え、軽く押さえて固定します。 日当たりのよい場所に置いて水やりを行ってください。土が乾燥したら水を供給し、過湿にならないことが大切です。春と秋に適度な肥料を与えるとよいでしょう。 このように、根の成長と排水に配慮して鉢植えを行うことで、ナラガシワを上手に育てることができます。
増やし方
ナラガシワは、秋に実ったドングリの種子を用いて、翌年の春先に発芽させることで増やすことができます。ドングリを冷蔵庫で保管してからまくと、発芽率が上がります。 ドングリは表面を覆う果皮を取り除いてからまき、わずかに土をかぶせるように浅く植え付けます。適度に水を供給し、数週間から数ヶ月後に発芽が始まります。 また、成長した大きな木から分蘖によって株分けする方法もあります。株元を掘り起こして根を切り離し、新しい場所に移植して根付かせます。 挿し木も可能で、成長点のある若い枝を用いて行います。切り取った枝を発根ホルモン剤に浸してから植え付け、高い湿度を保ち発根を促します。 葉の切片を発根させる葉挿しも試みられていますが、難易度が高く複雑な操作が必要です。
病害虫対策
ナラガシワには、いくつかの病気や虫が付きやすく、まず、葉によくみられる病気が「葉枯れ病」です。この病気はカビの仲間が原因で、葉が黄色く変色し、枯れてしまいます。湿気の高い場所では特にこの病気が発生しやすいため、葉を乾かすことが大切です。 次に、実の害虫「実の虫」が問題です。この虫は実の中に卵を産み付けるので、実は腐って食べられなくなります。実を定期的に確認して収穫する必要があります。 そして、根の病気「根腐れ病」もあります。この病気は根にカビが感染することで起こり、根が腐ってしまいます。湿った状態や根の傷が原因なので、排水をよくして根を傷つけないようにすることが大切です。
ナラガシワ(楢柏) (Quercus aliena)の分布地図
分布・生息地
ナラガシワ(楢柏) (Quercus aliena)の毒性
人や動物への健康効果
- edible
- 不可
- 毒性
- なし
NO DATA
犬や猫への影響
NO DATA
ナラガシワ(楢柏) (Quercus aliena)のQ&A
- ナラガシワのどんぐりについて教えてください
ナラガシワの実は、秋になると茶色く熟し、堅い殻で覆われます。この殻は、中の種子を外的な損傷から守る働きがあります。また、殻の表面の模様は個体ごとに異なり特徴があるそうです。 ナラガシワは風媒花のため、受粉後に実ができ、種子ができあがります。その後、実が樹上から地上に落下するのです。地面に落ちた実は、風や動物に運ばれて、新しい場所で発芽することもあります。 ナラガシワの実は食用になりますが、ほとんどの場合は苦みが強く、食べられることは少ないようです。しかし、野生動物や鳥類にとっては大切な食料源だそうです。また、ナラガシワの木そのものも、森の生態系で重要な役割を果たしているとのことです。
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- ナラガシワのおすすめの選び方はありますか?
ナラガシワの若木を選ぶ時は、葉っぱが生き生きとしていて、幹がしっかりしているかを確認しましょう。根が地面に張り付いていることも大切です。土が適度に入っていれば、成長しやすいでしょう。 次に、実を選ぶ時は新鮮なものが良いです。実は保存方法によって、芽が出る確率が変わります。新しい実を選べば、木を育てる成功率が高まります。実の形や色もしっかり確認し、正しい種類の実を選ぶよう心がけましょう。 品種によって選び方は異なります。例えば、ナラガシワの品種の一つである「ナラガシワ 'Quercus aliena'」では、大きな葉と秋の紅葉が特徴です。この品種は成長が早く丈夫で知られています。品種の特徴を理解することが、適切な木を育成するために重要です。
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- ナラガシワとカシワの違いは何ですか?
ナラガシワは、日本原産のブナ科に属する高木です。直立した幹を持ち、枝は横に広がります。葉は細長く、先がとがっています。裏面は白い毛が生えていて、ざらざらした感じがします。花は長い穂状をなし、風によって花粉が運ばれます。果実は細長い形をしています。 一方、カシワは中国原産のブナ科に属する高木です。まっすぐに伸びる幹を持ち、枝は上向きです。葉は広い楕円形で、先端は丸くなっています。裏面の毛はほとんどないので、なめらかな感じがします。花の穂は短く、主に昆虫によって受粉されます。果実は球形です。 このように、ナラガシワとカシワは、原産地、幹と枝の形状、葉の形状と表面の性質、花の形状と受粉方法、果実の形状など、多くの点で異なる特徴を持っています。
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