ツツイトモは、日本各地の淡水域に生息する水生植物です。学名はPotamogeton pusillusで、別名をイトモともいいます。 ツツイトモは、茎が細長く柔らかな小型の水草です。茎の長さは10から30センチメートルほどで、葉は細長い形をしています。葉の色は透明感のある美しい緑色で、水中で優雅に揺れ動く姿はとても素敵です。 ツツイトモの生育環境は、透明度の高い湖沼や湿地の淡水域です。世界の温帯地方を中心に広く分布しており、水質の影響をあまり受けにくいことから、日本各地で一般的に見られます。 花期は夏から秋にかけてで、小さな緑色の花をつけます。花は水面に浮かぶように咲き、たとえ小さくとも優美な印象です。ただし、他の種類に比べるとあまり目立たない花付きです。 ツツイトモの名前の由来は、細長く柔らかな茎が「つついたような感じ」だからだと言われています。また、複数の茎がからみ合う習性があるため、「つつき合う」という意味合いもあるようです。 ツツイトモは、水槽や庭園池での栽培に向いています。育成が容易で、水質への適応性が高いのが特徴です。水中での酸素放出作用もあるため、水草としての環境浄化機能も期待できるでしょう。 実は食用になりませんが、熟すと茶色く色付いてキュートな様子です。小さな水草ですが、水辺の景観を美しく彩る働きがあります。優美で繊細なツツイトモを育てることで、癒しのある水辺を演出することが可能です。
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