オオバチドメ（大葉血止）

オオバチドメ（Hydrocotyle javanica）の原産地は東南アジアで、日本では主に九州から沖縄にかけて自生しています。 耐陰性があり、湿地や水辺を好むため、水はけの良い場所や日陰でも育てることが可能です。 花は白色で小さく、種子をつけることも少ないため、主に匍匐茎（ほふくけい）を伸ばして増えます。 葉柄の長さは10-20cm程度、円形の葉は大きさ3-5cm程度で、その形状から「地眼草（チドメグサ）」とも呼ばれ、独特な形状と育てやすさから、水辺の風景を演出するための植物として利用されることが多いです。 また、薬用植物としても利用され、解熱や利尿作用があるとされています。

オオバチドメ（Hydrocotyle javanica）は、日本全国で見られる常緑の多年草で、花は小さく、地面近くに咲きます。春から秋にかけての日中に開花することが多く、5-9月が最も見頃です。 開花までに必要とする期間は種子から約2ヶ月程度とされています。長く咲かせるためには、適度な日光を確保し、湿度を保つことが重要です。

オオバチドメ（Hydrocotyle javanica）は、湿度が高い環境を好むため、春から秋にかけては、週2〜3回、土壌全体が湿る程度に水やりを行います。 冬季の水やりは、水分の蒸発量が減るため、週1回程で十分ですが、室内や暖房が効いている場所で育てる際は、土壌の湿度を確認し、乾燥していれば水を与えましょう。

オオバチドメ（Hydrocotyle javanica）は、水はけが良く、pHが酸性から中性の土壌が好ましいです。 肥料は、窒素、リン酸、カリウムをバランス良く含んだ化成肥料が適しています。 1鉢あたり小さじ1杯程度の量を、成長期である春から夏にかけては月に1回程度、秋から冬にかけては2ヶ月に1回程度与えましょう。

オオバチドメ（Hydrocotyle javanica）は、日当たりの良い場所を好みますが、直射日光が強すぎると葉焼けを起こす可能性があるため、半日陰の場所が最適です。 また、乾燥に弱いため、夏越しには注意が必要です。日陰で乾燥を防ぎながら管理することが推奨されています。 冬越しは、霜よけ対策とともに、日照量を確保することが重要です。 耐寒性は、比較的強いとされていますが、霜が降りるような低温には弱いです。 最適な気温は15℃～25℃とされています。この範囲を超えると生育が停滞し、特に高温になると葉が萎える可能性があります。

オオバチドメ（Hydrocotyle javanica）は、特に形状を整える必要はありませんが、地面を覆うように広がる性質があるため、他の植物の成長を阻害しないよう、春から夏にかけての成長期に適度に切り整えると良いでしょう。 切り戻しをする際は、鋭利なはさみを使って、茎を地面から数センチの高さで切ります。切り口を清潔に保つことで、病気の予防にもなります。

オオバチドメ（Hydrocotyle javanica）は、地植えに比べ、鉢植えの方が、水やりや肥料の調整も簡単で管理がしやすいです。鉢の底に石や鹿の角アスパラガスを敷き詰めると良いでしょう。 植え付けは春から初夏にかけて行い、鉢一杯に根が広がったら植え替えを行います。植え替えは2年に1回程度が目安となります。 寄せ植えにも適しており、水辺をイメージしたガーデニングに取り入れると良いでしょう。ただし、オオバチドメが他の植物を圧迫しないように、バランスを考えて配置しましょう。

オオバチドメ（Hydrocotyle javanica）の繁殖方法は、種まきと株分けが主流ですが、最適なのは株分けです。種まきに比べて失敗が少ないため、初心者にもおすすめです。 株分けは、成長した株を取り出し、根元から分けて植える方法で、新たな株がすぐに大きく育つため、短期間で多くの株を得ることができます。春または秋に行いましょう。 種まきは春から夏にかけて行い、湿度を保った環境で発芽を待ちます。 挿し木や葉挿しは、オオバチドメの繁殖には不向きです。

オオバチドメ（Hydrocotyle javanica）は、カイガラムシやアブラムシなどの害虫に侵される可能性があるため、適切な水やりや日光管理、定期的な観察と早期の対策が重要となります。 これらの害虫は、植物の生育を阻害し、時には枯れる原因となるため、見つけた場合は、手動で取り除くか、天敵を利用した生物的防除が有効です。