サワダツ(学名:Euonymus melananthus)は、本州から九州にかけて自生する常緑性の低木です。別名はクロバナタベサワダツです。 本種はツツジ科に属し、日当たりのよい山地の林縁や明るい林内に生育します。湿った環境を好むことから、渓流近くにも自生している植物です。 花期は5-6月で、径4-5ミリの黄緑色の小さな花を咲かせます。花は地味な印象ですが、密につくのである程度目立ちます。 葉は互生し、長さ2-5センチ、幅1-2センチの楕円形です。葉の表面は濃い緑色で、裏面には黒褐色の斑点が散在し、葉全体が黒ずんだ印象を与えます。この斑入りの葉が、和名の由来です。 樹高は1-2メートル程度で、樹形は不規則な球形です。成長が早く、剪定にも強いため、生垣や盆栽に利用されています。日陰でも育ちやすいので、庭木や公園樹として人気があります。 果実は長さ1センチ程の袋果で、9-11月に熟し赤色に色づきます。美しいですが、有毒なので食用には適しません。鳥に食べられ、種子が散布されることで分布を広げています。
サワダツ(沢立)
- 別名
- サワダツ,アオジクマユミ
- 学名
- Euonymus melananthus
基本情報
- ニシキギ 科 Euonymus 属 サワダツ(沢立) 種
- Celastraceae > Euonymus > Euonymus melananthus
- 83%
- 完成度
植物図鑑の完成にご協力ください。TERRARIUMは世界中のみんなと完成させる植物図鑑サービスです。 現在、サワダツ(沢立) (Euonymus melananthus)の図鑑ページの完成度は83%です。投稿方法など詳しくはこちらをご覧ください。
- 草丈・樹高
- 花の色
- 葉の色
- 開花時期
- 5月
- 日当たり
日向 午前から午後にかけて長時間日光が当たる場所 半日陰 木の木陰、もしくは午前・午後のどちらかが日陰となる場所 日陰 直射日光が当たらない場所
- 耐寒性ゾーン
各植物がどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標です。 各植物のゾーンを知ることで屋根のない地植えで育てた際の耐寒温度を把握できます。 2:-42.7~-40.0 3:-39.9~-34.4 4:-34.3~-28.9 5:-28.8~-23.3 6:-23.2~-17.8 7:-17.7~-12.2 8:-12.1~-6.7 9:-6.6~-1.1 10:-1.0~4.4 11:4.5~10.0
- 耐寒性
- 耐暑性
- 原産地
- 成長速度
サワダツ(沢立) (Euonymus melananthus)の特徴
概要
花言葉
サワダツ(Euonymus melananthus)の花の色彩は、人の心の深いところに秘めた思いを表していると言われています。花の形も独特で、香りも他の花とは違う魅力があります。そうした花の性質から、「心の奥底の思い」という花言葉が生まれたのです。 この花言葉は、人が内面に抱く深い思いを大切にすることを意味しています。人には見せない部分もあるものですから、それを含めて自分を大切にすることが大切だと教えてくれているのです。 サワダツは色や形、香りの美しさから、人の深い心の内面を象徴する花として親しまれています。自分の内面を見つめ直すきっかけとなる花でもあるのです。 サワダツは誕生花としても知られていて、ある月日に生まれた人にとっては花言葉が特別な意味を持つこともあります。生まれた時期に関係なく、この花は人の心の奥底を表現した非常に美しい花なのです。
サワダツ(沢立) (Euonymus melananthus)の栽培時期・カレンダー
栽培時期・カレンダー
サワダツは、秋の風物詩です。おおむね10月下旬から12月上旬にかけて楽しむことができるでしょう。 日中の明るい時間に開花するのが特徴で、朝日の光を受けるときが一番美しいと言われています。
サワダツ(沢立) (Euonymus melananthus)の育て方
水やり
サワダツは、乾燥に対する耐性が高い植物です。水やりの頻度を比較的少なくしても大丈夫でしょう。特に冬の季節には、土壌の湿度を保つため、水やりを控えることが重要です。冬の水やりは、1か月に1回程度で十分でしょう。 一方、春から秋にかけての時期は、サワダツの成長期なので、水やりの頻度を増やす必要があります。土壌の湿度を保つため、2週間に1回程度の水やりが適しています。ただし、水の量は過剰にならないよう、適度に行ってください。水を多くすれば、根腐れの原因となりかねません。。 加えて、サワダツは湿度の高い環境を好む植物です。そのため、水やりの際には葉の表面にも水を掛けることが良い方法でしょう。葉に水を掛けることにより、湿度を高めることができます。
土壌・肥料の管理
サワダツは湿った環境を好む性質があるため、水はけのよい肥沃な土壌が適していると言えます。 土壌のpHに関しては、中性から少し酸性寄りの5.5から6.5程度が好ましいです。有機物を多く含む土壌も、この植物には向いています。腐葉土や堆肥を混ぜることで、土壌の質を改善できるでしょう。 次に肥料ですが、春と秋の年2回施すのが効果的だと考えられます。春は新芽の生長を促す窒素分、秋は花芽形成と冬の寒さへの耐性を高めるリン酸やカリウム分を主とした肥料がおすすめです。 施肥の際は、根元に均等にまいてあげるのがポイントです。量はその時の植物の大きさに合わせて調整してください。
日当たり・気温の管理
サワダツは直射日光を好むため、日の当たる場所に置くことが大切です。日光が十分に得られないと、成長が悪くなります。ただし、日差しが強すぎると葉焼けの原因にもなるので、適度な日陰がある環境が理想的でしょう。 サワダツは寒さに強い植物ですが、極端な低温は苦手です。凍結するとダメージを受けるので、冬場は室内に移動させてください。一方、高温にもある程度は耐えられます。しかし、35度を超えるような暑さは成長を抑制します。20-25度の環境が最適で、この温度範囲で活発に育ちます。 室内でサワダツを育てる場合、窓際に置きましょう。日中は6時間以上の日照が必要不可欠で、これ以下だと生育が悪化します。夜間は暗くして休ませることも大切です。
サワダツ(沢立) (Euonymus melananthus)の上級者向け育て方
剪定の方法
サワダツは、剪定や切り戻しを行うことで美しい形を保つことができます。剪定や切り戻しは、植物の健全な成長を助け、強健な状態を維持するのに大切です。 剪定や切り戻しの最適な時期は、春と秋です。春の剪定は、冬の間に伸びた新しい芽を整えるために行います。秋の剪定は、夏の成長を調整し、冬のための備えをします。 剪定や切り戻しの手順は、まず古くなった枝や枯れた部分を取り除きましょう。次に、植物の形を整えるため、不要な枝や葉を切り落とします。切り口は斜めに切り、植物の成長を促すため、健全な枝に切り戻します。 剪定や切り戻し後は、植物の成長を助ける適切な養分を与えてください。また、水やりや日光の確保も忘れずに行いましょう。
鉢植えの方法
サワダツは鉢植えにすることで、室内やベランダなどでも楽しむことができます。 鉢植えのサワダツを育てるには、まず大きめの鉢を用意しましょう。サワダツの根は広がりやすいため、根元に十分なスペースが必要です。鉢の底には排水性のよい材料を敷き詰め、水はけを良くしましょう。次に適度な量の土を入れ、そこにサワダツを植え付けます。 サワダツは成長が早いので、2-3年ごとに鉢替えが必要です。古い鉢から慎重に取り出し、新しい大きめの鉢に移植しましょう。寄せ植えにするのもおすすめで、他の植物と組み合わせることで美しいコンテナガーデンを楽しむことができます。
増やし方
サワダツを増やす方法はいつくかあります。 まず、種をまく方法です。秋に収穫した種子を剥いて水につけておくと、発芽効果が高まります。湿った土に蒔いて軽く覆土すると、約2週間から1ヶ月で発芽します。 次に、株分けです。成長した株を掘り起こして根を切り離し、新しい鉢に植え替えれば簡単に増やせます。春か秋が適しています。 挿し木も効果的です。健全な枝を選んで斜めに切り、切口に発根ホルモンを塗布して培養土に差し込めば、1ヶ月程で根が張ります。 葉だけでも挿し木ができます。葉の基部を水につけ、土に差し込むと新しい株に成長します。 種まきや株分けが一番簡単ですが、挿し木や葉挿しもできます。サワダツは観賞用なので、収穫は必要ありません。
病害虫対策
サワダツ物は、ハダニやハムシなどの小さい生き物に害を受けやすい特徴があります。 まず、ハダニは葉の裏側に付着して、栄養分を吸い取ります。すると、葉が黄色く枯れてしまうことがあります。ハダニは湿度が低い環境が好きなので、湿度を保つことがハダニを防ぐ良い方法です。 ハムシもまた、サワダツの葉から栄養分を吸い取る害虫です。ハムシが葉の表面に付着すると、葉が黄色く枯れてしまうのです。ハムシを防ぐには、葉を定期的に洗うことや、ハムシの天敵となる虫を呼び寄せることが効果的だと言われています。
サワダツ(沢立) (Euonymus melananthus)の分布地図
分布・生息地
サワダツ(沢立) (Euonymus melananthus)の毒性
人や動物への健康効果
- edible
- 不明
- 毒性
- 不明
NO DATA
犬や猫への影響
NO DATA
サワダツ(沢立) (Euonymus melananthus)のQ&A
- サワダツの実について詳しく教えてください。
サワダツは、秋から冬にかけて、赤く熟す小さな実をつけます。この実は直径1センチほどの球形で、触ると少し柔らかな感触があります。内部には種子が詰まっているのですが、この種子は鳥などに運ばれ、新しいサワダツの木が生まれる役割があるのです。 サワダツの実は、その鮮やかな赤色と特徴的な形状から、秋の風物詩として庭木や公園で広く利用されています。葉も美しく、生け垣や庭木として四季折々の景観に花を添えてくれる木です。球状の実の赤色が、秋の静寂な風情を一層美しく演出してくれるのです。
0
0
- ムラサキマユミとサワダツの関係を教えてください。
ムラサキマユミは日本原産の落葉性のつる植物です。細長い葉と紫色の実をつけることが特徴です。 一方、サワダツは中国原産の落葉性のつる植物で、広い楕円形の葉と赤い実をつけます。 この2種はともにツヅラフジ科の植物ですが、属は異なります。ムラサキマユミはツヅラフジ属に分類され、サワダツは別の属の分類です。 したがって、形態や生育環境が異なる2種ですが、同じツヅラフジ科に含まれることから、ある程度の類縁関係があると考えられます。ただし、独自の進化の過程を経ているため、多くの相違点もある植物です。
0
0
- サワダツのおすすめの選び方はありますか?
サワダツの苗を選ぶ際は、健康な状態のものを選んでください。葉が生き生きとしていて、茎と根がしっかり伸びている苗が良いでしょう。また、虫食いや斑点がないかどうかも確認してください。葉の裏側も念入りにチェックしましょう。 次に、種を選ぶ際は、新鮮なものが良いです。種の発芽率は保存状態によって大きく左右されます。できる限り新しい種を入手することをおすすめします。種の外観も健全かどうか確認してください。健康な種は色合いが鮮やかで、形がそろっています。
0
0