イヌナズナは日本各地の山や野原に自生する小さな白い花をつける植物です。学名はDraba nemorosaで、別名にアイズイヌナズナ、ケナシイヌナズナ、メイヌナズナがあります。 原産地はヨーロッパと北アメリカで、日本にも古くから定着しています。四季折々の自然の中で、その小さく可憐な花が咲く姿はきれいです。 犬の鼻の形に似ていることから「イヌナズナ」と名づけられ、縁起の良い植物としても親しまれています。 代表的な種類にヒメイヌナズナがあります。他のイヌナズナよりも花が小さく繊細で、愛らしい印象があります。 日当たりの良い場所で水はけのよい土で育てるのが適しています。冬の寒さにも強く、手間がかからないため庭木や鉢植えに向いています。実から種を取り出し、発芽させることで増やすこともできます。 イヌナズナは日本の自然に馴染み深い花で、四季の移ろいを感じさせてくれる大切な植物です。
イヌナズナ(犬薺)
- 別名
- ケナシイヌナズナ,メイヌナズナ,アイズイヌナズナ
- 学名
- Draba nemorosa
基本情報
- アブラナ 科 Draba 属 イヌナズナ(犬薺) 種
- Brassicaceae > Draba > Draba nemorosa
- 83%
- 完成度
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- ハーブ
- 多年草
- 草丈・樹高
- 5cm ~ 20cm
- 花の色
白
- 葉の色
緑
- 開花時期
- 4月-5月
- 日当たり
日向 午前から午後にかけて長時間日光が当たる場所 半日陰 木の木陰、もしくは午前・午後のどちらかが日陰となる場所 日陰 直射日光が当たらない場所
- 日向
- 耐寒性ゾーン
各植物がどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標です。 各植物のゾーンを知ることで屋根のない地植えで育てた際の耐寒温度を把握できます。 2:-42.7~-40.0 3:-39.9~-34.4 4:-34.3~-28.9 5:-28.8~-23.3 6:-23.2~-17.8 7:-17.7~-12.2 8:-12.1~-6.7 9:-6.6~-1.1 10:-1.0~4.4 11:4.5~10.0
- 5
- 耐寒性
- 強い
- 耐暑性
- 普通
- 原産地
- ヨーロッパ
- 成長速度
- 普通
イヌナズナ(犬薺) (Draba nemorosa)の特徴
概要
花言葉
イヌナズナは小さな白色の花はとても美しく、純粋さと清らかさを感じさせます。そのため、イヌナズナの花言葉は「純潔」となっています。 イヌナズナの花は誕生花とも呼ばれ、特に4月1日生まれの人の誕生花とされています。イヌナズナは風水でも重要視されており、家庭の中に飾ると家族の絆が深まると言われています。 このように、イヌナズナの花は見た目の美しさだけでなく、人々の心に訴えかける淡いながらも力強い意味を持っています。人々はその意味を愛し、大切にしているのです。
イヌナズナ(犬薺) (Draba nemorosa)の栽培時期・カレンダー
栽培時期・カレンダー
イヌナズナは、日本国内で春から初夏の時期にかけて花を咲かせることが知られています。地域によってやや違いはありますが、だいたい4月から6月の間が開花シーズンと言えます。 イヌナズナの花は、昼間の明るい時間に開花します。特に午前中や昼過ぎによく開花します。種から開花までには数週間から1ヶ月ほどの期間を要します。 花を長持ちさせるには、光のよい場所、適度な水やり、必要な栄養の補給など、適切な管理が必要不可欠です。また、花が終わった後には手入れとして花を取り除くことで、新しい花を咲かせやすくなります。
イヌナズナ(犬薺) (Draba nemorosa)の育て方
水やり
種子植物の一種であるイヌナズナは、乾燥に強い性質を持った植物です。 春先には、土壌の水分を保つため、週に1回程度、根元にゆっくり水を供給します。夏には、蒸発が多いため、週2回の水やりが適切です。ただし、過剰な水は根腐れの原因となるので、控えめにすることが大切です。 秋になると気温が下がるため、10日に1回程度の水やりで育成できます。冬は休眠期のため、月1回ほど微量の水分補給で問題ありません。
土壌・肥料の管理
イヌナズナは中性からアルカリ性の土壌を好み、最適な土壌のpHは6.5から7.5です。水はけの良い土壌が育成に適しています。肥料は有機質のものを与えるのが良いでしょう。春と秋には堆肥や腐葉土を施用すると、イヌナズナの成長が促されます。 イヌナズナは春に花を咲かせるため、咲花前に肥料を施用する必要があります。花の成長を助けるには、春に窒素分の多い肥料を使うと良いでしょう。また夏場は涼しい場所に移動させましょう。 イヌナズナは日本の自然環境に適応しているので、特別な土壌や肥料は不要です。適切な土壌と肥料の管理により、美しい花を楽しむことができるでしょう。
日当たり・気温の管理
イヌナズナは、太陽光が欠かせない植物で、十分な日光が得られない場所では育つのが困難になります。日の当たる場所に置くのが理想的です。 イヌナズナは、寒さに強く、冷たい地域でも育つことができます。また、暑さにもある程度耐えられ、暑熱な気候でも比較的うまく育ちます。適温は20°Cから25°Cですが、寒冷地でも低い気温で育つことができます。 イヌナズナは、越夏や越冬の仕方も特徴があります。多年生の植物なので、冬には地中に栄養をためて休眠します。そのため、寒い地域では地上部は枯れても、地下部は生き延び、春になると新しい芽を出します。 イヌナズナは、日光への耐性も高いのが特徴的です。1日あたりの適切な日照時間は約6~8時間です。
イヌナズナ(犬薺) (Draba nemorosa)の上級者向け育て方
剪定の方法
イヌナズナの手入れには、適切な剪定や切り戻しが必要不可欠です。 枯れ葉や病気の部分を除去し、形を整えるために伸びすぎた枝を控えめに切り詰めることがポイントです。冬季が作業に適しているので、その時期に実施しましょう。 切り口には樹脂を塗布し、栄養分を適宜与えて新芽を促しましょう。手入れは植物の生育に大切ですが、程よく行うことが肝心です。
鉢植えの方法
イヌナズナは鉢植えが可能です。 まず、イヌナズナは小型の植物なので、直径10センチほどの比較的小さな鉢を選ぶことをおすすめします。大き過ぎる鉢は根の発達を妨げます。 次に、排水性の良い土を用意しましょう。イヌナズナは湿った環境を好むため、水はけの良い土が必要不可欠です。一般の園芸用培養土で問題ありません。 苗を植える際は、根を傷めないよう注意深く鉢に定植します。根が露出しないよう、土で覆うことも大切です。定植後は軽く押さえて根付きを促しましょう。 イヌナズナは光を好む植物なので、直射日光が当たる明るい場所に置くのが理想的です。 最後に、適度に水やりを行うことも忘れないでください。乾燥を避けるために、土壌が乾いたらただちに水やりをする習慣をつけましょう。定期的な植え替えも行い、健康な株を育ててください。
増やし方
イヌナズナを増やす方法には、いくつかの種類があります。 まず、種から育てる方法があります。イヌナズナの種子は非常に小さく、春先に庭の土の表面にまいて発芽させることができます。数週間後に小さな苗が生えてきます。この方法は、多数の新しい個体を得るのに適しています。 次に、株分けによる増やし方があります。成長したイヌナズナの株を丁寧に掘り起こし、根元を分割して、複数の株に分けることができます。1つの株から3-4個の新しい株を作ることが可能です。株分けされた植物は成長が早く、元の株と同じ形質を保持します。 挿し木を使う方法もあります。イヌナズナの茎の一部を切り取り、発根剤を用いて水中や湿った土の中で根を出させて繁殖することができます。挿し木から枝分かれした株は、元の株の形質をよく保持します。 葉からの繁殖も試せますが、成功率は低いです。イヌナズナの葉を切り取り、水に浸して発根させる方法です。新しい株を得る可能性は低いです。 イヌナズナは主に観賞目的で育成される植物です。実用的な収穫はありませんが、種子を採取して保存すれば、翌年の繁殖用に使うことができます。 繁殖方法にはいくつかの選択肢があるので、目的に合わせて適切な方法を選ぶことをおすすめします。多数の新しい株がほしければ種まき、元の形質を保持したいなら挿し木や株分けが適しています。
病害虫対策
イヌナズナは病気にかかりやすい特徴があります。 イヌナズナは主に葉が黄変し枯れる葉枯れ病と、植物の汁を吸うアブラムシの被害を受けます。葉枯れ病は湿気の高い環境で発生しやすく、イヌナズナも例外ではありません。アブラムシは植物を弱らせる害虫で、イヌナズナも被害を受けやすいです。 これらの病気や害虫の発生を防ぐには、適切な間隔を空けて植えつけたり、湿気を抑える通気を良くしたりすることが重要です。またアブラムシの早期発見と、天敵を使った生物的防除や農薬の使用などが効果的です。 イヌナズナが枯れる原因には、これらの病害虫以外にも栄養不足や乾燥などのストレスが関係しています。適切な肥料与えや水やりを行うことで、枯れを防ぐことができます。
イヌナズナ(犬薺) (Draba nemorosa)の分布地図
分布・生息地
イヌナズナ(犬薺) (Draba nemorosa)の毒性
人や動物への健康効果
- edible
- 不可
- 毒性
- なし
NO DATA
犬や猫への影響
NO DATA
イヌナズナ(犬薺) (Draba nemorosa)のQ&A
- イヌナズナとナズナの違いは何ですか?
イヌナズナは、ヨーロッパや北アメリカの山岳地帯や草原に自生しています。一方、ナズナは日本固有の一年生植物で、イヌナズナに比べると生育期間が短く、花の色彩も異なります。 イヌナズナは多年生植物のため、厳しい環境に適応した生存戦略を持っています。逆にナズナは一年で生活史を終えるため、種子から発芽、開花、結実までのサイクルが速い特徴があります。
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- イヌナズナとイヌガラシの違いや関連性について教えてください
イヌナズナは小さな白い花をつけ、茎が直立して伸びるのに対し、イヌガラシは黄色い花を咲かせ、茎が地面を這うように伸長します。 イヌナズナは湿った森林や草地といった日陰の多い環境を好む一方、イヌガラシは乾燥した砂地や岩場などの過酷な条件下でも生育できます。 生活環はともに早春に開花して短命な一年草ですが、この特徴は寒冷な環境への適応策と考えられています。
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- イヌナズナのおすすめの選び方はありますか?
イヌナズナの苗を選ぶ場合は、茎と葉に傷や虫の害がなく、生き生きとした緑色をしているか確認します。根がしっかり張っているかもチェックします。 次に、種子を選ぶ際は、新鮮なものを選ぶことが重要です。種子は保存状態によって発芽率が変わりますから、できるだけ新しい種子を選ぶようにします。また、種子の大きさや形も品種によって違うので、自分の望む特徴の種子を選ぶ必要があります。 品種によっても選び方は異なります。例えば、イヌナズナの変種である「Draba nemorosa var.japonica」を選ぶ時は、日本産の品種であることを確認します。また、花の色や形、成長の速さなど、自分の趣向に合った品種を選ぶことが大切です。
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