オニヤブソテツ(Cyrtomium falcatum)は特に日本、中国、韓国などの温帯から亜熱帯地域に分布しています。起源は現在も自生が多くみられる東アジア地域であるとされています。 葉の形状が鋸歯状で、鬼の爪を連想させることから、オニヤブソテツの「オニ」が付けられました。「ヤブソテツ」とは、山野に生えるソテツを指し、オニヤブソテツはそのソテツに似た形状を持つことからこの名前がつきました。 観賞用として古くから日本の庭園や寺院などで栽培されており、その美しい葉の形状や緑色が評価されています。 現在では、アジア圏以外でも栽培が進められており、アメリカやヨーロッパなどの庭園でも「Japanese Holly Fern」という名前で観賞用として利用されています。Holly Fernという名は形状がヒイラギに似ていることから付けられました。 オニヤブソテツ(Cyrtomium falcatum)は、中国や韓国など東アジアの温帯地域に自生しています。日本でも北海道よりも南の地域で自生が確認されています。 30から80cm程度の羽状複葉であり、短い柄のような形があり、鎌形です。胞子嚢群(そうりょうぐん)という胞子を形成するためのものが葉の裏面にあり、これが繁殖に大きく関係しています。 オニヤブソテツは、山林や渓谷といった日陰や湿った場所を好み、自然環境でよく見られます。 その美しい葉姿から園芸用途としても利用されることがあり、庭園や鉢植えなどで観賞用として生育されることが多いです。しかし、オニヤブソテツはシダ植物であるため、開花や果実をつけることはありません。 オニヤブソテツは、その特徴的な葉の形状や胞子嚢群の存在から、植物分類学者によって独自の分類群に位置づけられています。
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