テイショウソウ(Ainsliaea cordifolia)は、日本では、本州、四国、九州の山地に分布し、特に標高1000m以上の高山帯に多く見られます。日本をはじめとする東アジアの山地に自生しており、湿り気のある場所を好む植物です。 葉は長さ5-15センチ、幅3-10センチの心形で互生し、縁には鋸歯があります。茎は直立し、高さは30-80センチになり、上部に分枝があるのが特徴です。 花冠は5裂し、筒の先端には糸状の花柱が伸びています。花期は9月から11月で、茎の先端に径1cmほどの白い筒状の花を咲かせます。果実は細長い痩果で、長さは5-6ミリメートルです。 また、薬用植物としても利用されており、民間療法では、根を乾燥させたものを解熱剤や鎮痛剤として用いられています。 テイショウソウの学名の「Ainsliaea」は、イギリスの植物学者であるウィリアム・エインズリーにちなんで名付けられました。また、「cordifolia」は、この植物の特徴的な葉の形状に由来しており、ラテン語で「心臓形の葉」を意味します。 日本語名の「テイショウソウ」は、江戸時代の植物学者である伊藤圭介によって命名されました。この植物が徳川家康の家紋に似ていることから、徳川家康の別名である「鯨波亭騒」にちなんで名付けたとされています。ただし、別の説も存在し、徳川家康との関連性も明確ではないため、確定的な由来は不明です。
テイショウソウ(禎祥草)
- 学名
- Ainsliaea cordifolia
基本情報
- キク 科 Ainsliaea 属 テイショウソウ(禎祥草) 種
- Asteraceae > Ainsliaea > Ainsliaea cordifolia
- 83%
- 完成度
植物図鑑の完成にご協力ください。TERRARIUMは世界中のみんなと完成させる植物図鑑サービスです。 現在、テイショウソウ(禎祥草) (Ainsliaea cordifolia)の図鑑ページの完成度は83%です。投稿方法など詳しくはこちらをご覧ください。
- ハーブ
- 草丈・樹高
- 花の色
- 葉の色
- 開花時期
- 7月-9月
- 日当たり
日向 午前から午後にかけて長時間日光が当たる場所 半日陰 木の木陰、もしくは午前・午後のどちらかが日陰となる場所 日陰 直射日光が当たらない場所
- 耐寒性ゾーン
各植物がどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標です。 各植物のゾーンを知ることで屋根のない地植えで育てた際の耐寒温度を把握できます。 2:-42.7~-40.0 3:-39.9~-34.4 4:-34.3~-28.9 5:-28.8~-23.3 6:-23.2~-17.8 7:-17.7~-12.2 8:-12.1~-6.7 9:-6.6~-1.1 10:-1.0~4.4 11:4.5~10.0
- 耐寒性
- 耐暑性
- 原産地
- 成長速度
テイショウソウ(禎祥草) (Ainsliaea cordifolia)の特徴
概要
花言葉
テイショウソウの花言葉は、「純真無垢」です。この花言葉は、テイショウソウの清楚で可憐な花姿から連想されるもので、純粋で優しい心を持つ人に贈ることが多いです。 また、花が密集して咲く様子から、人々の心が結ばれることを象徴し、「愛情の絆」という花言葉も持っています。
テイショウソウ(禎祥草) (Ainsliaea cordifolia)の栽培時期・カレンダー
栽培時期・カレンダー
NO DATA
テイショウソウ(禎祥草) (Ainsliaea cordifolia)の育て方
水やり
テイショウソウは、春から夏にかけては、成長期にあたるため、水やりを週に2~3回程度行うと良いでしょう。ただし、土壌の表面が乾いたら、すぐに水を与えるようにしてください。 秋から冬にかけては、成長が緩やかになるため、水やりの頻度を週に1~2回程度に減らします。冬場は特に、室内で育てている場合は暖房による乾燥に注意し、適度な湿度を保つことが大切です。
土壌・肥料の管理
テイショウソウは、やや湿った環境を好むため、水はけの良い土壌が適しており、土壌のpHは5.5~6.5程度のやや酸性が好ましいとされています。また、土壌の質に関しては、腐葉土や赤玉土を混ぜたものが適しています。 肥料に関しては、春から夏にかけての成長期に、化成肥料や有機肥料を適度に与えると良いでしょう。特に、窒素・リン酸・カリウムをバランスよく含んだ肥料が適しており、月に1回程度、適量を与えることが推奨されています。 秋から冬にかけては、成長が緩やかになるため、肥料の与え方を減らし、冬場は肥料を与えないほうが良いでしょう。
日当たり・気温の管理
テイショウソウは、半日陰を好む植物です。最適な日照時間は、1日のうち4~6時間程度とされています。直射日光が強すぎると、葉焼けや葉の枯れが起こることがあるので注意が必要です。 一方で、日光が全く当たらない状況では、花が咲かなくなるなど、成長が悪くなります。 鉢植えの場合、窓際やベランダなど、日光が適度に当たる場所に置くとよいでしょう。直射日光が強い場合は、日よけネットやカーテンを利用して、適度な日陰を作ることが効果的です。 テイショウソウの栽培に最適な温度は、春から秋にかけての15℃~25℃の範囲とされています。 耐寒性があり、寒さに強いほか、夏場の高温にも比較的耐えられる耐暑性があります。 最適な気温を保つために、直射日光を避ける場所での栽培が望ましいです。また、風通しの良い場所を選ぶことで、高温や湿度によるストレスを軽減できます。 冬季には霜や凍結に注意し、寒冷地では霜よけの対策を行うことが重要です。例えば、霜よけネットを使用することで、寒さから植物を守ることができます。
テイショウソウ(禎祥草) (Ainsliaea cordifolia)の上級者向け育て方
剪定の方法
テイショウソウは、自然環境下で育つため、特別な剪定や切り戻しの必要性は低いと考えられていますが、庭園や鉢植えで栽培する場合、適切な手入れが必要になることがあります。 この植物は、根元から新しい芽が出る性質があるため、過度な剪定や切り戻しは避けることが望ましいです。適切な時期は、春から初夏にかけてです。寒さによって植物がダメージを受けやすくなるので、冬場の剪定は避けてください。
鉢植えの方法
テイショウソウの植え付けは、春から初夏にかけて行うと良いでしょう。日当たりの良い場所に水はけの良い土壌を用意して種をまきます。 発芽後、苗が十分に成長したら、植え替えを行いましょう。株間を20~30センチ程度に広げ、深さ10センチほどの穴を掘り、苗を植え付けます。 この植物は、成長が遅く、収穫には時間がかかります。花が咲いたら、種子ができるまで待ち、種子が乾燥した状態になったら収穫してください。種子は、乾燥させた後、密閉容器に入れて保管します。 テイショウソウは繁殖力が強く、一度植えると広がりやすいため、管理が必要となりますので注意しましょう。
増やし方
テイショウソウの繫殖方法には、株分けと種子による方法がありますが、成長が早く、病気や害虫に強い苗が得られることから、株分けが最適とされています。 株分けの手順としては、春の成長が始まる前か秋に、根を傷つけないように注意しながら株を掘り出します。根が十分にあることを確認し、株を2つ以上に分け、切り口には消毒剤を塗布して感染症を防ぎましょう。最後に、分けた株を元の場所や新しい場所に植え付け、水を十分に与えます。 種子による繁殖も可能ですが、発芽率が低く、成長に時間がかかります。種子を蒔く場合は、春に蒔き、発芽まで湿度を保ち、発芽後は日当たりの良い場所に移動させます。
病害虫対策
テイショウソウは、病害虫に強い植物として知られていますが、根腐れ病にかかることがあるため注意が必要です。根腐れ病を防ぐためには、水はけの良い土壌を選び、適切な水やりを心がけてください。 また、アブラムシやカイガラムシなどの害虫にも注意が必要です。害虫対策としては、定期的に植物の状態をチェックし、害虫が発見された場合は、速やかに手で取り除くか、適切な殺虫剤を使用しましょう。 さらに、カビ病にも注意が必要です。カビ病を防ぐためには、通気性の良い場所に植え、適切な水やりを行ってください。
テイショウソウ(禎祥草) (Ainsliaea cordifolia)の分布地図
分布・生息地
テイショウソウ(禎祥草) (Ainsliaea cordifolia)の毒性
人や動物への健康効果
- edible
- 不明
- 毒性
- 不明
テイショウソウは、人体への毒性が報告されていない植物です。 過去には、民間薬として利用されていたことがあり、解熱や利尿作用があるとされていたほか、傷の治癒にも使われていたとされています。
犬や猫への影響
NO DATA
テイショウソウ(禎祥草) (Ainsliaea cordifolia)のQ&A
- テイショウソウとキッコウハグマの関連性や特徴は?
テイショウソウとキッコウハグマはどちらもキク科の植物ですが、それぞれの特徴にはいくつかの違いがあります。 ・テイショウソウ:山地の湿った場所に生息 秋から冬にかけて白い花を咲かせます。 葉は心形で、茎の上部に集まるように生えています。 ・キッコウハグマ:山地や草地に生息 夏から秋にかけて黄色い花を咲かせます。 葉は互生し三角形で、葉脈が目立ちます。 これらの違いがあるため、自然の中でも見分けることは容易かもしれません。 それぞれ、生息地や花の咲く時期、花の色や葉の形が違いますので、覚えておくと良いでしょう。
0
0
- テイショウソウのおすすめの選び方はありますか?
テイショウソウの苗や種を選ぶ際には、葉に黄ばみや枯れがなく、茎がしっかりと立っているものを選びます。 また、根元が太く、白い根がたくさん出ているものが良いでしょう。 種子の場合は、新鮮で、収穫後の保存状態が良いものを選んでください。また、種子の大きさや形状にばらつきがなく、色が均一であることも重要なポイントです。
0
0