キッコウハグマ(Ainsliaea apiculata)は、東アジアの山地に自生している植物です。日本では、特に高山帯の草地や林縁に生育しています。キク科の多年草で、その美しい花姿から観賞用として栽培されることもあります。 葉は互生し、長さ5-15cm、幅2-5cmの楕円形で、先端が尖っており、縁には鋸歯があるのが特徴です。茎は直立し、高さは30-60cmに達し、上部に分枝があります。 茎の先端に径1cmほどの筒状の白い花を咲かせ、7月から9月が花期です。花冠は5裂し、筒の先端には長さ約1cmの糸状の花柱が伸びています。 また、果実は痩果で、長さ約5mmの細長い形状をしているのが特徴です。 キッコウハグマは、日本が原産地であると考えられます。 また、学名である「Ainsliaea apiculata」は、19世紀のイギリスの植物学者であるウィリアム・ジャクソン・フッカーによって命名されました。その後、特徴的な花の形状から「apiculata」という種小名が付けられたとされています。 キッコウハグマの日本名は、日本の植物学者である牧野富太郎によって命名されたとされました。葉の形が六角形であることから、「キッコウ」(亀甲)、葉の裏側にある毛が白くて密生していることから、「ハグマ」(羽熊)という言葉が組み合わさってこの名がつけられたとされています。
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